メディカル用語集  〜なるほど・ザ・ワード〜

リコピン

 がんなどの病気にかかり、さまざまな治療を尽くしたものの、不幸にして末期を迎えてしまったとしたら―どのような治療が望ましいと思われるでしょうか。ホスピスは、死と向き合うことになった患者様に対して、治療や延命よりも「ケア」を行なうことを目的とした医療プログラムです。
 末期がんの場合、慢性的な強い痛みに苦しむことが多くあります。身体的な苦痛は、ときに生きる意欲までも失わせることになります。そのためホスピスのケアでは、鎮痛剤などを用いた痛みのコントロールが最初に重視されます。
 そして、心のうちの不安、恐れ、孤独感など精神的な痛みを軽減するために、時間をかけて援助が行なわれます。
 病気や死に対する苦しみは、患者様本人だけではなく、家族にとっても計り知れないものです。ホスピスでは、患者様と家族を一つのユニットとして捉え、家族も一緒にケアを受けます。
 ホスピスのケアではチーム医療が原則とされます。医師や看護師はもちろん、理学療法士や作業療法士、ソーシャルワーカーやボランティアなど、多くの人びとが連携をとりながらケアにあたります。
  
−すぐに役立つ暮らしの健康情報−こんにちわ 2006年2月号:メディカル・ライフ教育出版 より転載

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