知恵のかんづめ
 
 3月、4月は歓迎会やお花見など宴会の多いシーズンです。 宴会の席上「今日は無礼講で」と上司や年長者にいわれることもあるでしょうが、無礼講を「相手に対して無礼をしても構わない(許される)」と受け取っている方はいませんか(無礼講の「講」は「構」ではないことに注意!)。  
 無礼講は元々、礼講と対になる酒序を表わす言葉でした。礼講は神事と深く関わりがあり、三三九度にみられるように、厳格な形式と席次にのっとって行なわれました。そして礼講が終わると酒席は無礼講となります。ここで席次は取り払われて、主従や年齢の区別なく、参加者全員が酒や肴、歌や踊りを共に楽しみました。とはいえ、礼を失した振る舞いまで許されていたわけではありません。  
 無礼講と相手がいうとき、そこには宴会を共に楽しんでほしいという「気遣い」があります。その気遣いに、あまりにもマナーや立場をわきまえない言動で応えては、酒席も台無しです。  
 無礼講を上手にわきまえる−宴会のときに是非思いだしてほしい言葉です。 
 
  
 

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