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ロコモティブシンドローム

ロコモティブシンドローム

 皆さんは、ロコモティブシンドロームという言葉をご存知でしょうか?現在、75歳以上の方で要介護となる原因の20%は、運動器疾患(転倒・骨折、関節疾患) によります。日本整形外科学会はこのことを踏まえて、運動器の衰えにより生活の自立度が低下して介護が必要、あるいは介護が必要になるリスクが高い状態にあることを、ロコモティブシンドローム (運動器症候群) という新たな言葉で表現しました。

 ところで、 「メタボリックシンドローム」 という言葉は、多くの人が知るところとなりました。この言葉によって、より健康的な生活習慣を意識するようになった」方も多いことでしょう。

 メタボリックシンドロームという言葉が、心臓・脳血管などの 「内臓の病気」や生活習慣の改善への注意をうながすことに大きな役割を果たしたように、「ロコモティブシンドローム」という言葉には、「運動器の障害」に対する注意を喚起するという目的が含まれています。 超高齢化社会を迎えつつある日本にとって、健康に歳を重ねていくことは、個人だけでなく社会にとっても重要な課題です。ロコモティブシンドローム。全身の運動器(筋肉・骨・関節)の健康に着目したこの言葉は、今後、健康長寿のための重要なキーワードとなるでしょう。

 

−すぐに役立つ暮らしの健康情報−こんにちわ 2010年4月号:メディカル・ライフ教育出版 より転載

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