鳥インフルエンザやSARS、狂牛病などが社会問題となり、動物から感染する病気(動物由来感染症)への関心が高くなっています。WHOが把握している動物由来感染症は、150種類以上。日本に存在するのは、そのうちの数十種類とされています。
そのなかで、ペットからの感染による代表的な病気と、それを防ぐためのペットとの基本的な接し方を紹介しましょう。
動物由来感染症は感染しても、発見が遅れがち。子どもやお年寄りは、重症化するケースもあるので、疑わしいときは、早めに医療機関を受診することが大切です。
*パスツレラ症
犬や猫から咬まれたり、引っ掻かれることにより感染。傷が腫れて激しく痛んだり、かぜに似た症状が出る。
*トキソカラ症
犬や猫の糞に含まれる虫卵を口に入れることで感染。回虫が内臓や目に入ることで様々な障害をひき起こす。
*オウム病
鳥の羽毛や乾燥した糞などを吸い込むこと、口移しで餌を与えることで感染。インフルエンザのような症状が出ることが特徴。
*皮膚糸状菌症
糸状菌症にかかっているペットと接触することで感染。症状は発疹、かゆみ、化膿など。
ペットと触れ合うときは以下の点に注意してください。思わぬけがや接触による、動物の唾液・粘液などからの感染を防ぎましょう。また、生活環境を清潔にすることは、ペットの糞による病気の発生を防ぎます。
−すぐに役立つ暮らしの健康情報−こんにちわ 2011年10月号:メディカル・ライフ教育出版 より転載