介護の知恵袋

腰と関節の痛み

腰痛・ひざなどの関節痛は、高齢者に多く見られる症状の一つです。特に腰の痛みやひざの変形性関節痛は、高齢者になるほど増えてきます。明らかに老化による症状であり、加齢が発症の大きな要因であると考えられます。


腰痛は二足歩行する人類の宿命

人間は2本足で歩くため、腰にかかる負担がほかの動物に比べ大きいと言われています。高齢者の場合、腰痛の原因の一つとして、骨粗しょう症が考えられます。椎骨(人の背骨の一つ一つの骨)がもろくなってつぶれ圧迫骨折を起こすと、神経が刺激されて腰痛が起こります。

その他の原因としてはいわゆるぎっくり腰や、弱ってきた筋肉の疲労、さらには神経に原因がある場合もあります。

腰痛予防には、正しい姿勢でのウォーキングなど、軽い運動で骨や筋肉を鍛え、カルシウムを摂るようにします。

腰痛が原因で寝込み、そのまま寝たきりになってしまうケースもあります。軽く扱わないようにしましょう。

関節痛になる病気と原因

ひざの関節痛は、長年使ってきた関節の軟骨部分がすり減って起こる場合がほとんど。膝関節のクッションともいうべき軟骨がすり減ってしまうと関節が変形したり、関節に炎症が起きたりして痛みが生じます。関節のまわりの筋肉がしっかりしていれば関節への負担は軽減されますが、加齢とともに筋肉が衰えるため、ひざの関節痛になりやすいと考えられます。無理な運動や急に重い物を持ったりすることは控えましょう。



腰痛・関節痛、いずれの場合も安静を保つことや市販の湿布薬で痛みを軽減できますが、ひどくなる場合やなかなか治らない場合は、関節リウマチの恐れや、がんあるいは細菌感染による痛みの場合もあります。専門医の診察を受けるようにしましょう。

 

−すぐに役立つ暮らしの健康情報−こんにちわ 2011年11月号:メディカル・ライフ教育出版 より転載

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