はつらつ健康ナビ

おいしい、減塩生活

塩分やカロリー(脂分)の多い食事を“おいしい”と感じる食生活に私たちは慣れていて、このことは、外食産業が提供しているメニューや加工食品に顕著に現れています。

減塩には、塩分の摂取量を減らすことと、積極的に塩分を体外に排出することが必要です。さて、薄味の食事をおいしく食べるには?そして、摂り過ぎた塩分を効率的に排出するには?

“旨み”を楽しむ

料理に使う食材には、それぞれの旨みが隠れています。この旨みをおいしいと感じるようになれば、塩は、少量を効果的に使うだけで味にも十分満足のいく食事が摂れます。

日本人の食卓で馴染み深い食材に、鰹節や昆布があります。まずは、これらを使った出し汁の旨みを味わうことから始めましょう。昆布や鰹節は煮詰めなくても、さっと湯にくぐらせるだけで、旨みが引き出せます。この味をおいしいと感じるかどうかが鍵です。そこに、魚介類や肉、野菜などの素材を加えます。それぞれの素材の旨みを感じとれたでしょうか?

食材から旨みを引き出すために、レモンやスダチなどの柑橘類の酸味や、香辛料(唐辛子、胡椒)の辛味を利用するのもよい方法です。

“カリウム”で整える

WHO(世界保健機関)では、食塩の摂取量を1日6g未満にするよう推奨しています。ところが、日本人の平均的な摂取量は約12g。こうした現状から、一般的な日本人の食生活を急速に世界的な基準に合わせることは難しい、と考えられようになってきました。

そこで、「カリウムをより積極的に摂取する」という考え方が有力になってきました。カリウムは、体内の余分な塩分を排泄する作用があるミネラルです。野菜や果物、また、わかめや昆布に豊富に含まれています。こうした食材を使ったメニューを増やすことによって、体内の塩分量にバランスをもたらすのです。

このことは、特に、外食や加工食品を摂る機会の多い方に意識していただきたい考え方です。

 

−すぐに役立つ暮らしの健康情報−こんにちわ 2011年12月号:メディカル・ライフ教育出版 より転載

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