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日本で栄養失調!?「低栄養」

3度の食事をきちんと摂っているのに、「低栄養(栄養失調)」になってしまう人が、高齢者を中心に増えています。栄養の過剰摂取が警戒されるなか、なぜ、こうした正反対のことが起こっているのでしょうか?

低栄養とは、たんぱく質不足

低栄養は、肉類や卵類の摂取不足によって、血液中のたんばく質が不足している状態です。たんばく質は、血液や血管、筋肉、免疫細胞をつくる材料となるため、不足すると、生命に関わる深刻な疾患を招く恐れがあります。

たんばく質が不足しているかどうかは、血液検査によって分かります。健康診断を受けている方は、健診結果をご覧ください。血液中のアルブミン(Alb)値が3.5g/dl以下の場合、たんばく質不足(低栄養)の疑いがあります。

※肝機能の低下で、アルブミン値が低い場合もあります。

 

毎日食べるとよい10食品群

低栄養を招いている原因は、極端な偏食です。そして、偏食を助長しているのは、20年ほど前からいわれるようになった「孤食(一人で食事を摂ること)」にあるようです。

もっとも代表的な例としては、一人暮らしの高齢者が、ほぼ毎日、同じメニューの食事を摂っているケースです。

お心当たりはありませんか?とくに、病気や精神的な落ち込みから、食事に対する喜びを失っている人に多くみられます。

『毎日食べるとよい10食品群』が発表されています。肉類・魚介類・乳製品・卵・油脂類・大豆製品・緑黄色野菜・イモ類・海藻・果物。

これらすべてを大量に摂取する必要はありません。食事全体のカロリーが足りていれば、ソーセージ1個、チーズ1片、海苔1校といった少量でも、それぞれの項目における一目の摂取要件を満たします。

低栄養を回避するためにも、摂取する食品の種類を増やすことを、心がけましょう。

−すぐに役立つ暮らしの健康情報−こんにちわ 2012年8月号:メディカル・ライフ教育出版 より転載

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