ホームクリニック

ストレスは万病のもと

「かぜは万病のもと」とはよくいわれる言葉です。ところが現代では「かぜ」よりも重大な「万病のもと」は「ストレス」。大人も子どもも様々なストレスを感じながら生きています。昔からある言葉に「病は気から!」――要注意です。

どうしてストレスで病気になるの?

現代人は大人から子どもまで、いつも大きなストレスにさらされているといいます。

そんな、大変な時代に私たちは生きています。

受験勉強や仕事に追われ、また人間関係の悩みなど、日々、様々なストレスに悩まされながら生きていることになります。主婦ならば家計のやりくりに頭を悩ませていたり、子育てで息つくひまもない、という人もいるでしょう。

いつも気分はイライラ、身体は疲れが取れないためにだるく、勉強や仕事に集中できなくなります。こうした状態は、少なからずほとんどの人が経験していると思われます。

また、几帳面な人や完壁主義の人ほど、ストレスを受けやすいといいます。さらに、自分はストレスとは無縁!とばかりにガンガン仕事をこなしているタイプも危険です。こうした人たちは、本人にストレスの自覚はないものの、実際には多忙で不規則な生活により大きなストレスを抱えている場合が多く、こうした生活は、動脈硬化や高血圧、糖尿病などの生活習慣病に悪影響をもたらすといわれています。大きなストレスにさらされ続けるこの状態が長く続けば、免疫力が低下することがわかっています。

他にもかぜをひきやすくなったり、心身症やうつ病など、様々な心身の病気にかかりやすくなります。

免疫力を高めてストレスに対抗

では、こうしたストレスに対抗するにはどうしたらよいのでしょうか?

基本は、小さな疲れやストレスを、ため込まないこと。日々の疲れを取り、免疫力を高める生活を心がけてください。以下のような方法を試してみましょう。

入浴

ぬるめの湯に、ゆっくりと入るようにします。身体が温められると血行がよくなり、気持ちもリラックスできます。

運動

無理のない程度の運動でリフレッシュしましょう。ジョギングやウォーキング、腰のひねりや足の筋を伸ばすストレッチが効果的です。首や肩を回したり、もみほぐすのもよいでしょう。

アロマと
ハーブ

アロマはアロマテラピー。植物の精油の香りで精神的リラックスを得ることができ、免疫力を高めます。ハーブは好みの香りのハーブティーを。リラックス効果が、精神を安定させてくれます。

笑いと睡眠

明るい笑いは免疫力を高めます。また、質のよい睡眠により得られる休息は、心身をリラックスさせます。

趣味を持つ

前述のように、仕事一筋ではかえって大きなストレスを蓄えてしまうことになります。もちろん仕事は大切です。しかし、自分の心が耐えられなくなってしまうほどなら、問題です。よい気晴らしになり精神をリフレッシュできる趣味を持ちましょう。

抗ストレスの
栄養素を

栄養素としてビタミンやミネラルを摂るとよいとされています。具体的にはビタミンB群やC、カルシウム、マグネシウムです。また、ショウガやニンニク、根菜類など、胃腸を温め疲労を回復させる食品を積極的に摂りましょう。

ストレスをため込まない生活とは?

さて、厄介なストレスですが、これをため込まないようにする、その他の対策は?

まず、考えたいのは「気の持ちよう」。

私たちの悩みのタネとなるストレスの多くは、精神的なものの場合が多いようです。ということは考え方次第で解決できることもありそうです。

例えば、三日でやらなければならない仕事で、もう二日経ってしまったときに、「あと一日しかない」と考えるか「まだ一日ある」と考えるかで、精神的なプレッシャーはずいぶん違ってくるはずです。また、「完璧をめざす」ことも大切ですが、どこかで「適当にやる」ことも覚えましょう。

次に基本的な生活習慣をきちんとすること。これは単純なことです。早寝・早起き、ご飯は三食きちんと食べるといったことです。

適度な運動で心地よい睡眠をとれれば、早寝・早起きもできるはず。また、しっかり三食、ビタミン、ミネラルたっぷりの食事を心がけてください。

心身ともに健康であってこそ、楽しい学校生活が送れ、よい仕事ができ、主婦業もまた、楽しくこなせるはずです。

 

−すぐに役立つ暮らしの健康情報−こんにちわ 2013年1月号:メディカル・ライフ教育出版 より転載

トップページへ