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心の安定 ―― セロトニンの不思議

セロトニンは、三大神経伝達物質の一つで、精神の安定に大きく影響を与える働きをしています。このため、セロトニンが不足すると精神のバランスが崩れ、暴力的になったり、うつ病を発症する原因ともなります。

セロトニン不足

現代人の多くは、セロトニンが不足した状態にあるといわれています。

セロトニンは、トリプトファンという物質から合成されます。このトリプトファンは体内では生成されないため、食品から摂らなければなりません。トリプトファンが豊富に含まれている食品は、豆・豆製品、乳製品です。さらにトリプトファンからセロトニンを合成するときには、ビタミンB6が必要となります。ビタミンB6を豊富に含むのは玄米や小麦胚芽、牛や豚、鶏のレバー、マグロや鰹の赤身です。これらの食品の摂取不足に、思い当たりはありませんか?

セロトニンを分泌するのはセロトニン神経です。このセロトニン神経は、日光を浴びることと、適度な運動を行なうことで活性化されます。しかし、現代人のライフスタイルは屋内で過ごすことが多く、また、身体を動かすことをできるだけ避けようとする傾向があります。

セロトニンを増やすには

セロトニンは、寝ている間はほとんど作られません。セロトニンを増やすには、朝、起きたときの過ごし方が大切です。精神的に安定を失っていると感じている場合、朝の過ごし方に問題はないかチェックしてください。

まず取り組みたいのは、朝食を抜かさないようにすること。セロトニン神経は、よく噛むことで、朝の時間帯にセロトニンの分泌を増やすようにします。

セロトニンの分泌には日光を浴びることが欠かせません。運動に関しては、一定のリズムで行なう運動がセロトニンの分泌を高めてくれます。リラックスして、朝、毎日15分程度のウォーキングを楽しむといった方法がよいでしょう。

−すぐに役立つ暮らしの健康情報−こんにちわ 2013年3月号:メディカル・ライフ教育出版 より転載

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