動脈硬化
疾患で心臓が衰え充分に血を送り出せない

 初夏から秋にかけては気温や湿度が高くなり、食中毒が発生しやすい要注意期間です。カビや細菌が繁殖しやすいためです。食中毒の多くは細菌が原因となって起こる「細菌性食中毒」です。飲食物に付いた細菌が腸の中で繁殖して中毒症状を起こすタイプ(サルモネラ菌、腸炎ビブリオ菌など)と、飲食物の中で細菌が作り出した毒素によって中毒症状を起こすタイプ(ボツリヌス菌、黄色ブドウ球菌など)があります。症状は嘔吐・下痢・腹痛・発熱です。細菌の種類によっては重い症状を引き起こすことがあるので、早めに医療機関を受診しましょう。

 そこで、その予防策。当院の栄養管理科では「食中毒予防の3原則」を掲げて院内掲示やチラシ、病院ホームページなどで呼びかけていますので、それを取り上げてみました。

〔3原則〕
1、菌を付けない〔清潔〕=食中毒の原因菌・ウイルスを食品に付けない。そのためには、食材や調理する人の手、調理器具、食器は清潔に。
2、菌を増やさない〔時間〕=食中毒の原因菌・ウイルスを増やさない。そのためには、前日調理はしない・作った料理は早めに食べる。
3、殺菌する〔温度〕=食中毒の原因菌・ウイルスを消滅させる、増殖をストップさせる。そのためには、十分に加熱する・常温に放置せず冷蔵庫で保管する・冷蔵庫に詰め過ぎない。

※細菌性食中毒の原因になる食品や菌にはいろいろありますが、予防法は大体、共通しています。

〔抗菌性のある食べ物を〕
 身近な食べ物にも菌を抑える効果のある食品があります。食中毒予防に活用してみては…。
梅干し=食中毒を起こす菌は比較的に酸に弱いので、梅干しの殺菌力が威力を発揮、腐敗防止にも役立ちます。
お茶=お茶のカテキンは強い殺菌力で細菌が出す毒素の活性を抑えます。
しそ=香りの元であるペリルアルデヒドには強い防腐作用があり、魚の毒を中和する働きを持っています。
お酢=有害な細菌を短時間で死滅させる強い殺菌力を持ち、食塩と一緒に使うと、効果がさらに高まります。まな板などの殺菌に有効です。

〔食中毒に罹ったら〕
 体力の消耗を防ぐため、体を温かくして安静にします。嘔吐や下痢の症状は「悪いものを外に出そう」とするものなので、吐き気止め・下痢止めは勝手に飲まず、なるべく早く医師の診察を受けましょう。

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