南東北 2008年2月

 
トピック
平成19年 トップは眼科
手術数は5630件に
 総合南東北病院と南東北医療クリニックで平成19年中に行われた手術件数は合わせて5630件に上りました。前年より607件、112%の増となっています。
 診療科別では眼科が1145件でトップ、次いで外科891件、整形外科752件、形成外科616件、脳神経外科570件、耳鼻咽喉科552件、泌尿器科451件、心臓血管外科234件、婦人科144件、皮膚科69件、呼吸器外科66件、小児心臓外科45件、産科45件、呼吸器内科23件などとなっています。
 月別では8月が最も多く540件を数えました。次いで10月524件、12月503件、7月473件、2月と3月が471件ずつ、11月が469件、9月456件、4月と6月が442件ずつ、5月437件、1月402件の順でした。1カ月で最も多かった科は、10月の眼科で122件に上りました。1日平均で4件となる計算になります。
☆10月オープンを目指し
陽子線治療で勉強会
 民間病院では日本で初めて導入される「南東北がん陽子線治療センター」は南東北医療クリニックの西隣に建物が完成、目下は10月オープン目指して機器の調整が行われています。これに伴って、万全の治療を実現するため、職員の研修も急ピッチに行われています。
 1月19日(土)には北棟1階のNABEホールに職員235人が参加してがん治療センター長の不破信和先生から「陽子線について」の演題で講演を聞きました。陽子線治療は陽子(水素の原子から電子を除いたもの)を用いた粒子線治療の一つです。がん病巣だけを狙い撃ちするもので、正常組織への損傷が少なく、放射線の影響を受けやすい器官の近くにあるがん細胞にも照射できます。患者さんの負担が減り、高齢者にも優しい治療法です。
 不破先生は陽子線治療の仕組みや有効な疾患などを詳しく解説し、職員は熱心に学んでいました。治療センターはいまのところ今年10月19日の開業を目指しており、県内のみならず、全国での周知運動を展開してゆく予定でいます。
陽子線を学んだ研修会
温熱療法特別講演4 滝田賢一氏(福島病院外科医長)
日本のがんの現状とこれから
◇日本では1980年ごろから、がんが急激に増加し81年より死亡原因の第1位を占めている。日本人の2人に1人ががんにかかり、3人に1人ががんで亡くなる時代を迎えている。
 がんの主な要因として細菌・ウイルスなどの感染、喫煙・多量の飲酒習慣、食生活の欧米化・運動不足などの生活習慣が挙げられる。ピロリ菌が胃がんの、B型・C型肝炎ウイルスが肝臓がんの原因となり、喫煙習慣はほとんどのがんの危険度を高める。最近増えている肺がん、大腸がん、乳がん、膵臓がん、前立腺がんなど、欧米型のがんは手術のみでは治癒しにくく、進行・再発症例が多いため、手術以外の治療法が必要とされる頻度が高い。
 日本のがん医療にはウィークポイントがある。地域がん登録が全国規模で行われていないこと、腫瘍内科医の不足、放射線治療が不十分、ホスピス・緩和ケア病棟の不足、などだ。今後、地域がん診療連携拠点病院が中心となって地域の医療機関と連携し、がん対策を推進していきたい。
☆国際ガイドライン変わる
新たな蘇生法学ぶ
 2月1日(金)午後5時30分から総合南東北病院4階大講堂で心肺蘇生研修会が行われ、放射線科、臨床検査科、リハビリテーション科、医療相談課の職員20人が参加しました。心肺蘇生法の国際ガイドラインが2005年に変わったことを受け、新たな心肺蘇生法を学ぶために全職員を対象として毎回20人程度で行われているものです。
 講師は管桂一副院長はじめ、院外で心肺蘇生法の講習を受けた職員が交代で務めています。参加者は講師から説明を受けたあと、4つのグループに分かれて実際に心肺蘇生法を行いました。一同はひとつひとつの過程を確認しながら真剣に取り組んでいました。
心肺蘇生法を学ぶ職員たち
☆連携がいいネ
患者さんからの礼状
 大変お世話になりました。本日退院いたします。看護師の方々の連携がよくシフト勤務なのに、皆様統一の親切な対応を頂戴しました。食事も美味しく暖かみを感じるものでした。
 明日より職場復帰します。この感謝の気持ちを胸に、頑張っていこうと思います。本当にありがとうございました。
(郡山市 A・Wさん 50歳)
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