水虫
 
この夏に対策を知ろう 
 真夏を迎えました。素足を人に見せる機会が増える季節です。風呂上がりに、ふと見えた足の裏の皮が剥けていた!「これって水虫?」と、ドキッとしますよね。そんな水虫について、朝日新聞が「体とこころの通信簿」欄で取り上げていましたので紹介します。この夏をミズムシ退治の夏≠ノ…。
白癬菌が角質に侵入 洗い過ぎはかえって感染
 帝京大学医学部皮膚科の渡辺晋一教授によりますと、水虫は白癬菌(はくせんきん)というカビが皮膚表面の角質に侵入して起きます。主に(1)指の間の皮がむける(2)足の裏に水泡が出来てむける(3)足の裏全体の皮が厚くなる、の3つのタイプに分けられるそうです。  
 
★自分だけで判断しないで
 自己判断は禁物だそうです。皮膚科の専門医などでつくっている「ジャパン・フット・ウイーク研究会」というところが2006年に全国の皮膚科361施設で調べたところ、水虫を心配して受診した2600人のうち13%の方が間違っていたそうです。一方、自覚が無かった4900人のうち23%は水虫でした。東芝病院(東京都)の服部尚子科長は「湿疹などの似た症状も多く、専門医も見た目だけでは診断しません」と語っています。角質の一部を取って顕微鏡検査で菌の有無を確認して診断します。最近はブーツの影響か、女性の水虫も目立っています。服部さんは「治りますから恥ずかしがらずに受診を」と呼びかけています。
 
★水虫はかゆいというが…
 印象としては「水虫って痒い」というのが通り相場のようですが、でも痒さを覚える人は1割程度のようです。渡辺教授は「ほとんどは痒くないが、痒い人しか診察に来ないんです。全国では2000万人はいる、と推測されているんですが」といいます。「水虫は移り易い」ともいいますが、白癬菌は水虫の足から垢として落ちた角質にいます。みんなで使う足拭きマットなどから感染しやすいのです。一番多いのは家庭内。また温泉やジムで感染したケースもあります。ただ、菌は足に付いても乾けば落ちます。「角質に侵入するには湿度100%の環境の中で1日かかる」という研究もあり、簡単には移らないのです。また、入浴で足指の間をゴシゴシ洗うと皮膚が傷つき、かえって菌が侵入しやすくなるので「指の間は洗わないで。普通に入浴すれば十分に落ちます」というアドバイスもあります。
 
★薬の塗り方は
 水虫になったら塗り薬を使います。大切なのは、患部だけでなく足全体に塗ることです。角質が入れ替わる1ヵ月は続けなければなりませんが、症状が治まると止めてしまう人が多いのです。結局、完治しないまま再発する人が少なくありません。長期間、放っておくと爪に菌が入って、濁ってボロボロ欠ける「爪水虫」になります。これを治すには飲み薬を飲み続けます。こうなったら医師と相談してください。
 
 
水虫あなたは大丈夫?
 水虫は不潔ではなく、靴を履く時間と湿度に左右されます。(1)〜(7)は水虫になるリスクの高い順です。該当が1項目だけなら、さほど心配は要りません。2項目以上は罹る可能性あり。(8)は爪水虫を判断する項目で、該当したら皮膚科専門医を受診してください。
(1) 靴をはいている時間が長い
(2) 同居家族に水虫の人がいる
(3) 手足に汗をかきやすい
(4) 軽石などで、足をごしごし洗う
(5) 皮靴やブーツなどむれる靴をよくはく
(6) 年齢が高い
(7) 銭湯やサウナなどに行く機会が多い
(8) 爪が変色したり、厚くなったりしている
 
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