最近よく聞く言葉

リコピン

 深紅色をした天然色素のリコピンは動植物に含まれるカロテノイド色素の一種です。このカロテノイド色素には抗酸化作用があることが認められていますが、中でもリコピンには非常に強い抗酸化作用があることが分かり、近年になって注目を浴びています。
 ここで言う抗酸化作用とは、体内の活性酸素を消去する働きのことを言います。そして活性酸素とは、普通の酸素に比べて非常に酸化力の強い酸素のことです。もともとは人間の体内に侵入する細菌などを退治したり、化学物質を無毒化する役割を持っています。しかし、その強い酸化力は両刃の剣≠ニなって、体内で活性酸素が過剰になると身体の正常な組織まで傷つけてしまうのです。こうした活性酸素の作用が、がんなどの生活習慣病の発症や細胞の老化を進める原因になる、といわれています。
 リコピンはこの活性酸素を除去する働きが強く、がんの発生や老化を予防するのに効果があるとされ、健康維持に良い影響を及ぼす効果を秘めている、として研究が進められています。このリコピンを多く含む野菜の代表格が真っ赤なトマトです。リコピンは脂溶性であるため、トマトを生で食べるよりは、油を使って調理すると体内での吸収率が上がります。
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