必ず身に付けておこう
「インフルエンザの知識」

飛沫感染で広まる

 新型インフルエンザが大流行の兆しを見せはじめています。インフルエンザは風邪と似て非なるもので、症状が重くなり合併症(肺炎など)を併発しやすく重症化して死亡するケースもあって、既に持病の無い人の死亡例も報告されています。そこで「必ず身に付けておこう!インフルエンザの知識」をまとめてみました。
風邪とインフルエンザの違い
 風邪はノドの痛みや鼻水が出て発熱を伴うのに対して、インフルエンザは突然、高熱を発し頭痛や倦怠感などの全身症状が強く現れます。また症状は1週間程度で落ち着きますが、抵抗力の弱い高齢者や子どもなどは肺炎などの合併症を併発する場合もあります(別表)。
感染経路
 多くは咳やくしゃみなどで放出されるウイルスを吸い込んで感染する「飛沫感染」によります。1回のくしゃみで約100万個のしぶきが約1メートル範囲に飛び散る、といわれます。このため周囲にいる人から人へと感染が広がります。風邪は飛沫感染よりは、手から手による「接触感染」であることが多く、その感染力はインフルエンザより弱いです。
重症化する場合とは
 インフルエンザに感染して重症化するのは高齢者・乳幼児・妊婦・慢性的に呼吸器や心臓に病気を持つ人・糖尿病や慢性腎臓病を持つ人、など一般的に抵抗力が低下した人が罹りやすいとされています。インフルエンザの典型的な症状が出にくく、急激な体調変化を感じたら早めに医師へ。
合併症
 インフルエンザの合併症には「肺炎」「インフルエンザ脳症」などがあります。肺炎は特に高齢者によく見られ、インフルエンザで弱った体に細菌などの病原によって肺炎を併発する、と言われます。インフルエンザ脳症は幼少児が罹りやすい合併症で生命にも関わる病気です。

予防の3原則

第1原則は免疫力を付ける
 免疫力を付ける方法としては予防接種でインフルエンザワクチンを接種するのが効果的です。ただし100%罹らなくなる、という訳ではなく、発症しても重症化や合併症を抑え、症状を軽くしたり抑えたりする効果です。またインフルエンザにはA型・B型・新型インフルエンザなどの種類があり、そのため予防接種しても型が違うと効果が出にくい場合もありますが、予防接種で重症化や合併症の可能性を下げますから医師と相談して接種することをお勧めします。予防接種の他には、不規則な生活をやめ規則正しい生活にすることです。
第2原則は感染経路を断つ
 感染しないための心得としては@人込みを避ける=人込みはインフルエンザの温床です。なるべく繁華街への外出は避け、外出の際はマスクをすることA外出後に手洗いとうがい=帰宅後に手洗い・うがいで感染予防になり、家族への感染を防げます。
第3原則は抵抗力を付ける
 予防接種のほか、人が持っている自然の基礎抵抗力を付けることが重要。体力を上げればインフルエンザや風邪に罹りにくくなります。それには@十分な睡眠と休養Aバランスのとれた食事B健康的な生活習慣、が欠かせません。軽いウォーキングや運動を。
トップページへ戻る