フィトンチッド

フィトンチッド

 春から夏にかけて、山や森など自然の中に出掛けると、気持ちがいいものです。緑は目に優しく鳥のさえずりや木々のざわめき、水の流れる音…。そして全身を包み込む空気が私たちを癒してくれます。それは“森の精気”とも言えるでしょう。
 実は、この森の木々は自分の身体から「フィトンチッド」という物質を出しているのです。フィトンとは植物のこと、そしてチッドは殺すという意味があります。この名のとおり、この物質で植物は自分にとって有害な微生物を殺して自分の身を守っているのです。
 そんなフィトンチッドも、人間にとっては沢山の恩恵を授けてくれているのです。森に入ると爽快な気分になるのは、この物質が自律神経の安定と、リラックス効果をもたらしてくれるからです。フィトンチッドは気温の上昇とともに、その量が増えるため、夏の森林浴はいっそう気持ち良く感じます。さらに独特の芳香に加えて抗菌・防虫・消臭の効果もあります。
 日頃は忙しく働いている人、知らず知らずストレスを溜め込んでいる人は、何もしないでいる時間を作って休養することが何より大切。「疲れ」は“休みなさい”というサイン。ぜひ森林浴でフィトンチッドの恩恵を受けてみてはいかがですか。
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