広報誌 南東北

第221号

上手なお昼寝を

生体リズムに関係あり / ただし・・・長くては逆効果に

 午後の眠気に襲われて困った経験は誰にでもあるでしょう。これは必ずしも寝不足のため、とは限りません。眠気は人間の生体リズムに関係していて、午前4時ころと午後2時ころにピークになります。この時間帯は交通事故の発生率が高くなっている結果からみても、身体が休息を求めていることの現れだ、と言えるのです。
 昼寝は脳をリフレッシュして仕事の能率を上げることが証明されています。判断ミスや作業ミスを防ぐだけでなく、計算力、記憶力を高め、精神的なやる気も備わります。また血圧を下げる効果があるので、血管障害などの生活習慣病を抱えている方には一層お勧めです。さらには適度な昼寝をしている人は、していない人に比べて、アルツハイマー病にかかる危険性が3分の1に減ることが分かってきました。
 ただし、昼寝はあまり長くなってはいけません。15分〜20分の睡眠が適当とされ、それ以上になると深い眠りに入ってしまって覚醒するまで時間がかかります(別表を参照)。頭がぼんやりし、逆に能率が低下してしまいます。また、長い昼寝をする人は、かえってアルツハイマー病になる確率が高くなっているので気をつけましょう。
 何かと忙しい現代人にとっては、昼寝の習慣を付けるなどということは難しいかもしれません。でも、比較的時間を自由に使えるときは別表を参考にして実行してみてはいかがでしょうか。
上手な昼寝のコツ(別表)
★午後2時くらいが適当。あまり遅い時間にすると夜の睡眠を妨げます★10分〜20分間(高齢者は30分くらい)にとどめる★居眠り程度でもOKです。目を閉じて外界の情報を遮断するだけでも脳の休息になります★寝る直前にコーヒーなどカフェインを含むものを飲む。カフェインは30分ほどで効いてきますから、目覚めた頃にちょうどスッキリします。
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