広報誌 南東北

第222号

オレイン酸

 オレイン酸は一価不飽和脂肪酸で、オリーブ油に多く含まれています。不飽和脂肪酸はコレステロールを減らす作用がありますが、酸化して過酸化脂質になりやすいという欠点があります。オレイン酸はこの過酸化脂質を作りにくい性質を持っており、酸化に対する安定性を示す数値で優れた値を示しているのがオリーブ油なのです。
 オレイン酸には血中コレステロールを減らして生活習慣病を予防する働きがあります。「オリーブの原産地である地中海沿岸に住む人に心筋梗塞の発症率が極めて低い」という調査結果があり、オリーブの消費量と心疾患の発症率の低さには深い関係があることが分かりました。ここから、オリーブに含まれるオレイン酸が注目されました。
 オリーブ油にはビタミンEやβ−カロテン、ポリフェノール、スクアレンなども含まれていて、酸化しにくいので調理に使うのに適しています。ただ、植物油とはいえ脂肪ですので摂り過ぎは避けて、サラダのドレッシングや炒め物などで利用するとよいでしょう。
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