広報誌 南東北

第224号

リンゴ

 リンゴはバラ科の果物で日本で栽培されはじめたのは明治以降です。栄養的な特徴としては整腸作用のある水溶性の食物繊維ペクチン、利尿作用のあるカリウム、エネルギー源となる果糖とブドウ糖を豊富に含んでいることです。
 ペクチンは腸内に入ったときに、消化物やコレステロールなどを包み込んで腸内を刺激して体外に排泄させやすくする働きがあり、便秘の改善に効果があるとされています。さらに、このペクチンは腸内の乳酸菌の生育を促進して悪玉菌の活動を抑え善玉菌を増やす働きがあります。ペクチンは果肉よりは皮の部分に多く含まれています。甘味や香りも外側ほど強いので、リンゴを食べるときは皮付きのままか、皮はなるべく薄くむく方がよいでしょう。
リンゴの選び方
・全体的に赤くて軸がシッカリしていて、皮にハリとツヤがあるもの・お尻の部分が深く窪んでいて変形していないもの・ツルが太くツル元(果実の上の部分)が深く窪んでいて変形していないもの・持ったときにズッシリと重みのあるもの、を選びましょう。皮がベトベトしているのはリンゴが熟すときに分泌するリノール酸やオレイン酸によるものです。
保存方法
 リンゴは収穫した後も呼吸をしていて水分を発散しています。長く保存していると果肉成分が消耗し、水分が抜けて柔らかくなり味が悪くなってしまいます。またリンゴは低温多湿で保存すると長持ちします。しかし、冷蔵庫の中は乾燥していますから、冷蔵庫で保存する場合は水分の蒸発を抑えるためポリ袋に入れて保存して下さい。ビニール袋は酸素が通らないためリンゴが窒息して傷みます。冷蔵庫以外なら温度変化が少ない、日の当たらない場所に置いておくとよいでしょう。
 (参考:J-Medical 栄養管理科 宗形綾子)

食物繊維ペクチンの効力大きい

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