広報誌 南東北

第231号

じんましんをよく知ろう

抗ヒスタミン剤服用で治す

 「じんましん(蕁麻疹)」という病名は食べ物で誘発されるケースが多いせいもあって割合い身近な言葉ですが、実態はあまり知られていません。そこで一度よく勉強しておくと今後に役立つと思います。
 じんましん(蕁麻疹)とは皮膚の浅い層に部分的なむくみやブツブツ、赤みが集中して現れる皮膚疾患のことをいいます。症状は、まず痒みを覚えます。人によっては痒み以外に、患部がチクチクしたり、熱い感じがしたりすることもあります。
原因
種類が多くて特定することは難しい病気です。大人では食品に含まれている添加物や食物自体に誘発される場合、ダニやハウスダスト、ペット、花粉、大気汚染、くすりなどが単独または複合して関係して起こす場合、などがあります。子供では風邪の後に免疫系が活発になって起こる場合が多いようです。痒み、熱、痛み以外に、みみず腫れのようなじんましんが出ることもあります。また、じんましんの一種に血管浮腫というのがあって、これが気道に生じると呼吸困難を起こして窒息する場合があり最悪の場合は死に至るケースもあります。
治療
抗ヒスタミン剤を服用するのが一般的です。内服薬として処方されることもあれば、注射する場合もあります。日常の生活では生活リズムを整え、疲労や睡眠不足にならないように注意することです。
予防
基本的には、原因となる物質を避けることで発症を防ぐことが最良の予防といえます。アレルギー性じんましんは特にそうで、原因になる食物を食べないようにしたり、動物性アレルギーの場合は動物に近付かない、飼わないことが大切。非アレルギー性じんましんの予防では原因を特定しなければなりません。
 
じんましん(蕁麻疹)の種類
心因性じんましん=ストレスが原因で発症するじんましんです。ストレスを感じなければ発症しないので、日常生活でのストレスを貯めないことが最高の予防法です。
アレルギー性じんましん=食事性じんましんで、代表的なものはさば(鯖)などの青魚、エビ、カニ、そばなどが原因になっていることが多いです。子どもでは卵や牛乳も原因の多くを占めます。また薬や羽毛、そばがらなどもアレルギー性じんましんの原因になります。
急性じんましん=風邪などの感染症がキッカケでじんましんが出ますが、通常は2週間以内で治癒します。
機械性じんましん=圧迫や摩擦で出るもので、重いカバンをさげると腕が赤くなったり、下着のゴムの圧迫で赤くなったりするものです。
コリン性じんましん=発汗の刺激で出るじんましんで、運動や入浴、体が温まったり興奮したりしたときに出やすくなります。汗のかきはじめに小さいじんましんが沢山できてピリピリと痛みを伴うことが多いです。
寒冷じんましん=冷たいものに触れたり、冷たいものを飲んだりすると出る場合があります。
温熱じんましん=温水や温風によって体が温まり皮膚の温度が上昇すると発症します。
日光じんましん=太陽光の強い時期に起こりやすいじんましんで、日光の当たった部分が赤く腫れ、かゆみを伴います。基本的には発症しても日光を避けていれば数時間ほどで症状が治まります。

原因は種類が多い

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