広報誌 南東北

第235号

むくみ(浮腫)

細胞の間に水が異常に増加

むくみ(浮腫)とは細胞と細胞の間に水が異常に増加した状態をいいます。朝起きたら顔が腫れぼったい、夕方になると下肢がむくんで靴が窮屈になる、急に体重が増えた、などの症状が現われます。体重が増えても、むくみと肥満では成り立ちは全く違います。むくみは身体の水分が異常に増加した状態であり、肥満は脂肪分が増えることです。区別するには、むくんでいると思われる部分、特に足を指で強く押して、指の形に凹みが出来ればむくみです。肥満では凹みは出来ません。ひどいむくみでは3〜4日で10sも体重が増加することがありますが、肥満ではこんな極端な増加はありません。
同じ姿勢とり続け血行不良
足のむくみの原因は立ち仕事やデスクワークなどで同じ姿勢をとり続けた結果、全身の血行が悪くなり、さらに重力の影響で身体に不要な水分が下半身に貯まってしまうからです。特に女性は生理になると女性ホルモンの分泌量が増えて血管が拡張されるため、足がむくみやすくなります。
顔のむくみは皮膚の下に水
顔のむくみの原因は皮膚の下の組織に水分が貯まることです。水分は高いところから低いところに流れるので、朝起きたときに一番むくみが見られるのです。前日にビール、ワイン、日本酒などアルコールを多く飲むと、血液中のアルコール濃度が高くなり、血管が拡張して静脈やリンパによる水分処理がうまくいかなくなります。
重症は内臓もむくみ危険に
〈重症なむくみ〉
  全身がむくむような重症のむくみの場合は足や顔だけでなく、内臓全体がむくんでうまく機能しなくなってしまいます。特に肺がむくむと呼吸困難を起こし、重篤な場合は生命を危機にさらすこともあります。このようなむくみが出た場合は、まず腎臓の病気を疑います。腎不全、ネフローゼ症候群、糖尿病性腎症の初期では最初に顔が腫れぼったくなり、目蓋に浮腫が見られることが多くなります。
このほか、慢性甲状腺炎(橋本病)では甲状腺がごつごつ腫れたり体重の増加などが見られますし、心不全、肝硬変、妊娠高血圧症候群、薬剤の使用(ステロイドやホルモン剤など)でもむくみが見られます。一度検査を受けることが大切です。
〈むくみの一時的な解消法〉
  @マッサージでほぐすAお風呂などでよく暖めるB同じ姿勢を長くとらないで、こまめに身体を動かすC顔のむくみには冷水・温水で交互に顔を洗うなど、血行を改善するD運動をして筋肉、基礎代謝を上げるE食事改善でビタミンやミネラルをきちんと摂る

 

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