広報誌 南東北

第236号

小児の薬の飲ませ方

粉薬は水で練って!

今回は小児の薬の飲ませ方についてお話します。一般的に小児の薬は食前で処方される事が多いです。これは食後だと満腹で薬を飲むのを嫌がるためです。子どもは大人よりも薬を吸収分布しやすく、代謝排泄しやすく、薬が体内に長く留まりやすいため薬は少ない量で効果が現れやすいのです。その薬も年齢や体重で決められ処方されます。そのため用量を調整できる粉薬や水薬の処方が多くなりました。
最近の粉薬はずいぶんと味が改良されそのままでも飲みやすくなりました。いろいろな味がありますが、どうしてもお子さんが粉薬を飲めない場合は少量の水で粉末を練り、頬の内側に塗ってあげて下さい。
ジュースや牛乳など混ぜたり、アイスやゼリーにサンドして飲ませてもいいです。どうしても無理な場合は好きな食べ物に混ぜて飲ませて下さい。ただし相性があります。
具体的な粉末との相性
抗生剤のフロモックス小児用細粒は赤白色のイチゴ味で、バニラアイス、ヨーグルトと相性が良いです。しかしスポーツ飲料・乳酸菌飲料とは悪いです。ミノマイシンという抗生剤は淡黄赤色のオレンジ味で乳酸菌飲料やプリンと相性が良く、牛乳や乳製品やイオン飲料と悪い。去痰薬のムコダインドライシロップは淡赤白色のピーチ味でやや酸味がありアイスクリームや乳酸菌とよく、ウーロン茶や牛乳と悪いです。
消化管運動改善薬のナウゼリンドライシロップは白色で甘く、鎮咳去痰薬のアスベリンはオレンジ味で、気管支拡張剤のベラチンドライシロップは白色でジュースに混ぜると苦みが悪化します。抗アレルギー剤のオノンドライシロップは比較的飲みやすいが、グレープフルーツジュースと飲むと効き目が悪くなります。これらの薬は水に溶かして飲んでOKです。以上が飲ませ方の特徴です。
(参考:処方せんの豆知識 アルパ薬局 第55号 こどもの薬〜飲ませ方と注意点〜 薬剤科 菅原麻貴)

 

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