広報誌 南東北

第237号

医療薬ながら市販薬へ

粉薬は水で練って!

今回はスイッチOTCとダイレクトOTCの話をします。スイッチOTCとは、医師の判断でしか使用できなかった医薬品を薬局で買えるように販売が許可されたものをいい医療薬から市販薬にスイッチされたことからそう呼びます。
厚生労働省の条件は「安全性が高く、効果に実績があって使い方が分かりやすいこと」です。OTCはOver The Counterの略で薬局のカウンター越しに売られる市販薬のことです。
スイッチOTCは医療薬でのみ使用が認められている成分の中で使用実績があり、比較的副作用が少なく安全性の高い成分を市販薬に配合したものです。この登場でより効果の高い薬が薬局で手に入るようになりましたが、正しく使用しないと副作用が起こる可能性もあります。その場合は自分で判断せず、不安に思ったら使用を中止して医療機関にかかって下さい。
主なスイッチOTCの例
ファモチジン(H2ブロッカー)▽OTC薬品=ガスター10(第一類医薬品)
ニコチン(禁煙補助薬)▽OTC同=ニコレット(第二類医薬品)
テルビナフィン塩酸塩(外用水虫薬)▽OTC同=ラミシールプラスクリーム(第二類医薬品)
ロキソプロフェンナトリウム水和物(解熱鎮痛剤)▽OTC同=ロキソニンS(第一類医薬品)
一方、ダイレクトOTCとは医療用医薬品として承認された新規有効成分がダイレクト(直接)に一般用医薬品として承認されたものです。
主な例はミノキシジル(医療用医薬品はリアップ)。もともと降圧薬として開発されたが、副作用に血管を拡張することにより頭皮の血行を促進、毛根の栄養状態の改善を図り発毛の効果があることから発売されました。
(薬剤科 菅原麻貴)

 

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