広報誌 南東北

第240号

趣味・余暇から健康・生命へ

今年のトレンド予測(2)

今回は世界のフィットネス業界の今年のトレンドを読み解きます。米スポーツ医学会(ACSM)の今年の予測2位以下で興味深いのは高齢者のフィットネス(3位)、子どもと肥満(5位)、機能的フィットネス(10位)、職場での健康プログラム(12位)、従業員の健康促進(18位)、医師照会(20位)です。どれも医療と関連性が高い項目です。これは世界のフィットネス業界が、趣味や余暇のための施設産業としてハードやプログラムの提供だけでなく、真に人々の健康や生命と向き合う方向へ舵を切ったことにほかなりません。
私はよく日本のフィットネスクラブをゲームセンターに例えます。特別目的もなく何となく時間をつぶしに行く所。心地よいが実質的な結果をもたらすことは多くありません。不本意ですが、そんな位置づけをしてきました。しかしこれからのフィットネスクラブのあり方は「健康に生きる」という目的を持った人たちが、目的を達成するため確実に結果を出せるツールとして、高い機能を持ち合わせることを求められます。予防医学の領域やリハビリ、栄養学など多くの分野でスペシャリストを必要とする世界になるでしょう。日本のフィットネスクラブがゲームセンターから進化する希望の年になるよう願うばかりです。
(チーフトレーナー 仲田貴之 TEL024-991-1045)

 

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