広報誌 南東北

第243号

便秘と便秘薬

まず腸を健康に

便秘と便秘の薬についてお話します。そもそも便秘とは何でしょうか。日本内科学会の定義では「3日以上排便が無い状態、または毎日排便があっても残便感がある状態」となっています。便秘の主な原因は水分不足、食事不足、食物繊維不足、ストレスなどが挙げられます。便秘にはまず腸を健康に保つことが重要です。私たちの腸には善玉菌と悪玉菌がいて悪玉菌が多いとますます便秘になり、善玉菌が多いと腸が健康に保たれ便秘が解消されています。
ヨーグルトなどの発酵食品には善玉菌が多く含まれているのでいろいろな発酵食品を食事に取り入れると良いでしょう。また食物繊維も有効です。食物繊維には水に溶ける「水溶性食物繊維」と水に溶けない「不溶性食物繊維」があり、これらの両方を摂取すると便秘には効果的です。その他水分をこまめに取ることやウオーキング、ストレッチなどの運動も便秘解消には大事。それでもダメな時に薬を使うのも良いでしょう。
便秘に使う薬をいくつか紹介しますと、一つは腸内細菌や酵素の働きにより出来たものが腸を刺激して腸の運動を活発にするもので市販薬の中で一番多く使われています。(例=ヒマシ油、センノシド)
二つ目は浸透圧を利用して腸内に水分を引っぱることで便を軟らかくして大きくします。(例=酸化マグネシウム、ラクツロース)
三つ目は腸に水分をひっぱり腸を膨らませることで腸を刺激、腸の働きを活発にして便を軟らかくするもので腸を刺激して排便させます。(例=カルメロースナトリウム)
便秘薬を服用するときは多めの水分で飲むと良いでしょう。大事なのは規則正しい食事・運動、水分をこまめに取ることで、便秘にならない生活習慣を作りましょう。
(薬剤科 菅原麻貴)

薬服用時は水分多め

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