広報誌 南東北

第248号

AED(除細動)

正式には自動体外式除細動器。心臓の筋肉が細かく痙攣し血液を送り出せなくなる重い不整脈「心室細動」の患者に電気ショックを与えて痙攣を取り除き救命する装置です。
以前は医師だけに使用が限定されていましたが、厚生労働省は平成15年4月から救急救命士、同16年7月から一般人の使用を認めました。心室細動が起きると3〜5秒で意識不明、呼吸停止となり3〜5分で脳死状態になるといわれています。通報から救急隊員が駆けつけるまで平均約6分かかるといわれておりこの間の処置が大切なことは言うまでもないからです。
同17年3月〜9月まで開かれた愛知万博会場に100台のAEDが配置されましたが、来場していた男女3人の医大生がこのAEDを使い、会場内で心停止となった3人を救命したと報告されています。厚生労働科学研究所によると全国の公共施設へのAED設置は平成22年末で約25万台。京都大学の調査では、17年〜19 年に公共の場で倒れた1万2600人のうち462人が居合わせた人のAED操作で助かり、その3割が脳障害がなく社会復帰したそうです。
ただ厚労省によると19年に実際使用された公共施設のAEDは287件だけ。誰もがAEDを操作できるように認知度を高めたいものです。
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