広報誌 南東北

第250号

予防接種

心がけよう早めの予防接種

インフルエンザの予防接種時期です。予防接種とは、病原体や毒素の力を弱めて作ったワクチンを注射したり、飲んで体内に入れ免疫(抵抗力)をつけ、実際にその病原体に触れた場合、発病を予防したり症状を軽くする方法です。
ワクチンには生きた病原体の毒素を弱めた生ワクチン、ウイルスや細菌を化学処理して病原体の活力を失わせた不活化ワクチン、病原体の増殖過程で生産される毒素のトキシンを処理して無毒化したトキソイドに分けられます。
現在、日本で使われている生ワクチンはBCG、麻疹・風疹(混合含む)、おたふくかぜ、水疱(水ぼうそう)。不活化ワクチン(トキソイド含む)は百日咳ジフテリア破傷風(混合)、ジフテリア破傷風(同)、日本脳炎、インフルエンザ、A型・B型肝炎、破傷風、23価肺炎球菌、狂犬病、B型インフルエンザ菌、インフルエンザウイルス、ポリオなどがあります。
ポリオには生ワクチンのほか今年10月に始まった賦活性ワクチンもあります。口から飲む生ワクチンは免疫が強力ですが、弱毒化したウイルスでまれに副作用のまひが生じる恐れがありました。しかし不活化ワクチンは免疫力がやや劣るものの症状の発現が無く安全に接種出来ます。
目下、インフルエンザの予防接種が盛んに行われていますが、2種以上のワクチンを接種するときは、基本的に生ワクチンは4週間、不活化ワクチンは1週間以上間を空けて接種することになっています。同時に摂取するとワクチン同士がぶつかったり、強い反応を起こして好ましくない症状が発現する可能性があるからです。感染症が流行する前に早めの予防接種を心がけて下さい。
(薬剤科 中野洸大)

ポリオは10月から不活性ワクチンも

トップページへ戻る