広報誌 南東北

第252号

シックスセンス

文明の進化で失われる第六感

少し変わった角度(非科学的ですが)で話をします。1999年、アメリカのホラー映画で(私は純愛映画だと思うのですが…)ブルース・ウィリス主演の「シックスセンス」をご存じでしょうか?シックスセンス、いわゆる第六感によって霊的なものが見えてしまう少年の物語で五感の外郭にあるこの感覚は日本では古来より「虫の知らせ」などと表現されました。
この感覚は、文明の発達で人間が失ってしまったものの1つかもしれません。例えば山中で一夜を過ごす時、近くに猛獣がいないかどうかを視覚や聴覚、五感に頼って探るわけですが、日常的に山に住めば、危険をいち早く察知するこの感覚はさらに研ぎ澄まされて鋭敏になっていくはずです(仙人か?)。
科学的な見方をすれば「適応」かもしれませんが、現代人(町中に住む人間)からみれば自分には持ち得ない特異な能力に見えるでしょう。また赤ちゃんは口に入れたものが苦ければすぐに吐き出しますが、元来生体に備わった「毒」から身を守る本能とも言えます(ちなみに放牧されている牛は教わるわけでもないのに毒草を食べません)。自分に代わって自分を守ってくれるデバイスやシステムが増えると、人間はその五感すら弱体化してゆくのかもしれません。齢50も半ばにさしかかった今年、「山籠もり」でもしてみますか。
(エルフィットチーフトレーナー 仲田貴之 郡山市八山田3-8-3 Tel:024-991-1045)

デバイス増で五感も弱体化?

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