広報誌 南東北

第252号

新生病院 回復期リハビリも新設

7月オープン目指し急ピッチ

工事が急ピッチの新生病院新病棟
昨年6月から総工費約16億円を掛けて郡山市八山田に建設中の南東北新生病院の新病棟建設工事が、7月のオープン目指し急ピッチで進められています。
同病院は同市細沼にあった旧保科病院(病床156床)です。一昨年3.11に発生した東日本大震災で建物が倒壊寸前の甚大な被害を受け、自立再建の道が断たれました。65年の歴史と伝統を誇り慢性疾患の高齢者を受け入れる中規模病院が姿を消すのを憂えた南東北グループが、医師や看護師ら職員も含め全面的な再建支援を提案。同年7月、同グループ傘下の医療法人社団新生会(渡邉一夫理事長)を設立し総合南東北病院北側に仮設病棟を建て診療を再開しましたが、仮設病棟は2年という制限があるため新病棟建設に着手。昨年6月末から仮設病棟北に熊谷組東北支店の請負で建設を進めています。
新病院は、既存の松林や桜の木をそのまま残した約1万500uの敷地に鉄筋コンクリート造り地上4階塔屋1階建て(延べ床面積約7600u)。例年にない寒波の中で4階までのコンクリート打ちこみが終り、工事は順調に進んでいます。6月末までに内装工事を終え、仮設病棟から入院患者はじめ医療機器類などを移動し7月1日に再スタートを切る予定です。
新病院は1階が診察室・検査室・事務室、病床数156床は変わらず2階が一般病床(55床)、3階が療養病床(50床)、4階は従来の介護に代わり回復期リハビリテーション病床(51床)となります。仮設病棟は移動後に解体し、10月までに約80台収容の駐車場になる予定です。

がん診療連携拠点病院研修会

肝がんの治療・取組学ぶ

肝がんの治療法などを学び合った研修会
総合南東北病院のがん診療連携拠点病院研修会は、1月24日(木)午後7時から同病院第5会議室で開かれ、同院の医師や市内の開業医、医療関係者ら約20人が肝がんの治療や取り組み方などを研修しました。県内には県立福医大附属病院のほかに8つの地域拠点病院があり、各病院でがん診療支援や患者の受け入れなどがん診療の連携・協力体制づくりを進めています。
同病院の研修会は今年度4回目。同病院肝・胆・膵疾患治療センター長の阿部幹先生が「肝がんに対する治療の現況」と題して講演。年々増え続ける肝臓がんの状況はじめ肝細胞がんの推移、最近目立ってきている非アルコール性脂肪肝(NASH)の増加現況などを解説しました。
また進歩を続ける治療法についても紹介したほか肝臓の病気は早期発見が大切だとしてそのポイントを指摘。生活習慣の改善(体重コントロール)指導、疑いがあれば6ヶ月ごとの超短波検査や腫瘍マーカーを3ヶ月ごとにするなど早期発見の手順を徹底することも重要―などとアドバイスしました。

井上仁一郎ギターコンサート

癒しの音楽≠ナ会場うっとり

癒しの調べを奏でる井上仁一郎さんのステージ
国内外で活躍している福島市出身のギタリスト井上仁一郎さんのギターコンサートは、2月5日(火)午後2時から総合南東北病院北棟のNABEホールで開かれ、市民ら約180人を楽しませました。
井上さんは福島高校、日大芸術学部音楽学科卒で16歳からクラシックギターを始め秋山智樹、原善伸氏らに師事。
日本ギタリスト協会のクラシカルギターコンサートや名古屋ギターコンクールなどで1位となり、国内はじめ韓国やスペインなどで演奏活動する新進気鋭の若手奏者です。
開会に先立ち寺西寧同病院長が「済生会福島総合病院長で井上さんの父の井上仁さんが私の後輩という縁で実現した」とあいさつしたのに続き、さっそく演奏。「オーバー・ザ・レインボー」「アルハンブラ宮殿の想いで」「禁じられた遊び」などクラシックギターの名曲10曲を次々に披露しました。会場では入院中の患者さんや高齢者も目立ち、ホールいっぱいに柔らかくゆったり響く癒しの音楽≠ノ目を閉じ、じっと聴き入る姿があちこちに見られました。
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