広報誌 南東北

第254号

糖質制限ダイエット

日本糖尿病学会の公式見解

書店の本棚には多くのダイエット関連書籍が所狭しと並んでいますが、その中で最近流行りなのが糖質制限食によるダイエット関係のものです。「腹いっぱい食べて楽々やせる」とのうたい文句で人気を呼んでいるダイエット法ですが、穀物や麺類、その他野菜等の食材でも糖質を多く含むものは極力除外した食事でやせようというものです。
「酒飲み、肉三昧でも一生太らない食べ方」と推奨する人もいて、「糖質制限食で何の苦もなく糖尿病を克服した」などとメディアで喧伝されることも少なくありません。「糖質さえ摂取しなければ、好きなものをいくら食べてもいい」という手軽な印象が多くの人々の関心を引いたようです。これに対して日本糖尿病学会は2013年3月18日、糖尿病に限った話としてこうした「総エネルギー摂取量を制限せずに、糖質のみを極端に制限して減量しようとする」食事制限に警鐘を鳴らす公式見解を発表しました。
それによると体重の適正化を図るためには、運動療法とともに積極的な食事療法を指導すべきであり、総エネルギー摂取量の制限を最優先する―というものでした。現時点でその手法は、効果と安全性などの重要な点を担保するエビデンスが不足しており、薦められないとのことです。素人判断せず、主治医と相談の上実施すべきもののようですね。
(エルフィットチーフトレーナー 仲田貴之 郡山市八山田3-8-3 Tel:024-991-1045)
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