最近よく聞く言葉
           アスベスト
 アスベストは日本語では石綿です。繊維状の鉱物で加工しやすく、耐熱性、耐火性、防音性などに優れていたうえ、値段も安かったため、建材など幅広い分野で活用されてきました。ところが、近年になってアスベストの吸引によって中皮腫など健康障害が問題となり、昔にアスベストを扱う工場で働いていた従業員の訴えや補償問題などのニュースがたくさん流れました。
 これは、アスベストの形状と性質に原因があります。アスベストは非常に細かいため、吸引すると肺まで入り込み、しかも鉱物であるため分解されず、そのまま体内に留まってしまいます。この結果、長期間にわたって肺の組織や胸膜などに物理的な刺激を与えてしまい、肺がんや悪性中皮腫などの深刻な健康障害をもたらす、と考えられています。
 政府は現在、アスベストの使用をほぼ禁止していますが、これを使った建材はまだまだ多くの建物で見られています。ご自宅や勤務先の建物で「あるいは…」と思われたら、専門の機関や業者に相談してみましょう。最近は地方自治体でもアスベストに関する窓口を設けたり、点検なども行っていますので、ここに相談するのもよいでしょう。

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