最近よく聞く言葉
        内 臓 脂 肪
 肥満は大きく2つのタイプに分けられます。皮膚の下に脂肪が付く「皮下脂肪型」と、内臓の周辺に脂肪がたまる「内臓脂肪型」です。このうち、内臓脂肪型の肥満は中高年の男性に多く、おなかだけがポコッと出ているのが特徴です。ただ、外見上はさほど太っていなくても、内臓周辺に脂肪がたまっていることもあります。
 脂肪細胞は体内の糖代謝や脂質代謝に関わる物質を作り出し、身体のバランスを調節しています。しかし内臓脂肪が過剰になると、これらの代謝機能に異常が生じます。また、内臓脂肪が増えると血液中に分泌される中性脂肪が増えて善玉と呼ばれるHDLコレステロールが減少、悪玉と呼ばれるLDLコレステロールが増加していきます。さらに、内臓脂肪が増えると血液中に糖分が多くなりインスリンの働きが低下して、糖分がエネルギーとして利用されなくなり、ますます血液中に糖分が増えていきます。内臓脂肪が増えると血管が硬くなって弾力性が低下し血圧が上がります。一方、血糖値が高くなることでも血圧は上がります。
 内臓脂肪型の肥満である人のうち、高脂血症・高血糖・高血圧のいずれか2つを持っている人はメタボリックシンドロームと診断されます。これを解消するには食生活の改善と運動が不可欠です。この両方からアプローチすることで治療効果が高くなります。

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