日頃より南東北グループの各事業に対して、格別のご支援をいただき誠にありがとうございます。
さて、1981年の病院開設以来私たちは「すべては患者さんのために」という理念のもと、救急医療、高度先進医療、福祉、予防医学を積極的に推進してきましたが、今後当グループのみならず医療界全体で取り組まなければいけないテーマは「がん、心疾患、脳卒中」のいわゆる3大成人病の克服ではないか、という思いを強くしております。そして、私たちが特に力を注がなければならないのは、日本人の死因第一位である「がん」への対応ではないでしょうか。
がんにかかる国民の数が年間50〜60万人、さらに死者が30万人を越している近年の状況をみれば、がんの撲滅は私たち医療人にとっての責務であることは言うまでもありません。がんで亡くなっている人の多くは、発見された時に腫瘍が3cm以上になっているケースがほとんどです。その一方で、1cm以下で発見された人の救命率は80〜90%に達しています。つまり、「がんをいかに早く小さいうちに見つけ、治療できるか」ということが重要なのだと言えます。
そこでキーワードとなるのは「PET検査」。PETは1cm前後のがんを発見できるため、これまでよりがんの診断精度を著しく向上させることが可能です。しかも全身を低侵襲で短時間に1回の検査で発見できるPETは、がんの検査機器としては現在において「理想形」といえるのです。 私たちは、数多くのがん患者さんを救うためにはそれぞれの医療機関が自己の特性を活かし、がんの診断と治療を行っていく必要があると考えています。
また、少しでも多くの皆さんに役立つ情報とより良い生活のご提案をするために、広報紙「SOUTHERN
CROSS(サザンクロス)」を発行することとしました。ぜひご覧いただき、私たちの趣旨をご理解いただければ幸いです。 最後に、今後も当グループに対するご指導・ご鞭撻を心よりお願いし、 創刊のごあいさつといたします。 |
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一般財団法人脳神経疾患研究所 附属 総合南東北病院 総長
南東北グループ
理事長
渡邉 一夫 |
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