診療の羅針盤というクリニックの新しいあり方を求めて
 
Spot light  東京クリニック
 マスコミでも話題の東京クリニックがオープンして1カ月。スーパードクターを特集したテレビ番組では、福島孝徳先生が紹介され、診療への問い合わせなどが全国から殺到、大変な反響がありました。今回はこの東京クリニックを訪ねて、その特色やクリニック設立に込められた思いなどをうかがってみました。

右上/東京クリニック外観(正面右奥にJR東京駅がある)
左上/受付
左中・左下/診察室内部と待合ホールからの入口
右下/待合ホール全景
 J R東京駅。オフィスビルが立ち並ぶ丸の内北口に出る。ここから歩いて3分のところに東京クリニックはある。地上10階・地下3階建ての新大手町ビルの1階と地下1階の一部がそのスペースだ。地下鉄を利用すれば、東京メトロ東西線大手町駅から地下入り口を利用して直接出入りすることができる。
 最高の立地である。「全国から相談に訪れる患者さんが利用しやすく、診療にあたる先生方にとっても便利な場所、そうした交通の利便性はこのクリニックにとって必須の条件でした」そう語るのは東京クリニック渡邉一夫理事長だ。
 「深刻な病に直面された患者さんやその家族の方は大きな悩みを抱え込んでしまいます。病気を治すためにどの医師を頼り、どこの病院で、どんな治療を受けたらよいか。評判のいい医師を知り合いに聞いたり、インターネットや雑誌、出版物など、さまざまな情報から探し出そうとします」
 その結果、各分野の専門医、そのなかでもこの人なら、というドクターや、高度先進医療に対応した治療が可能な医療機関を訪ねることになる。けれども、そうした情報が大量にあればあるほど、どうしてよいのか判断に迷ってしまうというのも現実だ。
 「東京クリニックには、こうしたドクターや施設の医療ネットワークを円滑にしたい、という理想が発想の原点にあります。そこへ行けば、最良のドクターによる診断、最新の治療が可能になる。一般診療や健診ばかりではなく、診療の羅針盤とも言えるような、そんなクリニックがあれば、患者さんにとっての恩恵は計り知れません。そのためには日本中からアクセスしやすい場所に開設する必要があったのです」
 東京クリニックのコンセプトは『診療の羅針盤・信頼・高度先進医療』である。そこには、医学と科学技術の進歩がもたらした最新の成果を、具体的な医療サービスとして、誰もが利用できるようにしたい、という渡邉理事長の思いが込められている。
 とりわけ、がん撲滅へ向けた取り組みは特筆される。クリニックには『がん陽子線治療外来』が兵庫県立粒子線医療センターの協力のもとに設置され、紹介・指導を受けられる。これは将来的には、『南東北がん陽子線治療センター(母体の福島県郡山市にある総合南東北病院に併設)』の首都圏における相談・診療窓口にもなるもので、これからのがん治療への貢献が期待されているものだ。また、南東北病院グループで行われている『PET健診』の受付窓口もあり、がんを早期発見する検査体制も万全だ。
各分野のベストドクターが診断と治療の指導にあたる理想のクリニックとして
 オープンから1カ月。東京クリニックを訪れる患者さんは全国に及ぶ。ほかの医師がサジを投げざるを得なかった深刻な相談も多い。「これからの治療に希望を与えてくれた」ことを、感謝する言葉も寄せられはじめているという。
 診察にあたるドクターは錚々(そうそう)たる顔ぶれだ。それぞれが名医というだけではない。それぞれの専門分野の権威であり、指導者の立場にあるドクターたちが名を連ねる。例えば宮崎東洋院長は順天堂大学名誉教授であり、日本におけるがん性疼痛の緩和をはじめ、全身の慢性の痛みを解消するペインクリニックの第一人者である。NHK『きょうの健康』のドクターとしてご存じの方も多いだろう。
 宮崎先生は医学を目指す学生時代に叔父を肺がんで亡くし、その痛みに苦しむ姿に急性・慢性の痛みを助ける道を選び、ペインクリニックの研究に携わってきたという。『渡邉理事長のがん撲滅への理想をお聞きし』大学からの転進を考え、東京クリニック院長就任を快諾されたという。
 また、10月2日と10日にはテレビで『神の手』福島孝徳先生が紹介された。福島先生は『ラスト・ホープ、最後の切り札』と称される世界的脳神経外科医で、渡邉一夫理事長とは義兄弟の仲。番組終了後、クリニックには診察予約や問合せが殺到した。米国を活動の中心とする福島先生にとって、東京クリニックは日本での活動拠点となる。他の医師がためらう難手術ばかり、世界中で年間500件にものぼる手術に明け暮れる福島先生は、頭蓋骨に開けた硬貨大の穴から病巣を取り出すカギ穴式手術を開発し、世界的に著名になった。ほんの数ミリの単位で正確な処置が生命線とも言える脳外科手術は、脳の各器官、神経、血管の配置や立体構造を熟知しなければ難しい。学閥や病院の系列にとらわれず、『すべてを患者さんのために』を信条とする。これからは、脳外科医を育てる活動にも積極的に取り組むことを課題として掲げている。
 東京クリニックのドクターは、それだけではない。中川洋先生は、アメリカのモンティフィオーレ大学で12年間その分野の世界的権威、マリス氏のもと、脊椎脊髄外科の臨床の研究をされて帰国。その後、愛知医大脳外科教授になられた、日本の脊椎脊髄外科医の第一人者。スーパードクターの1人である。
 中澤誠先生は、東京女子医大名誉教授で、日本の小児循環器科の第一人者。日本全国の子供たちの心臓循環器疾患の治療にあたっている。
 また、宗近宏次先生は昭和大学名誉教授で、放射線医学の第一人者である。ガン検診では前東京女子医大成人病センター教授の山下克子先生が担当し、質の高い検診を提供する。
 各分野で最高の専門知識を持ち、高い理想を掲げるドクターたちが、このクリニックを拠点としていることにあらためて驚きを覚える。
渡邉 一夫 理事長
東京クリニック理事長

一般財団法人 脳神経疾患研究所附属 総合南東北病院 総長
南東北グループ理事長
東京クリニックでも脳外科の診療を行う
宮崎 東洋 院長
東京クリニック院長
順天堂大学名誉教授
がん性疼痛の緩和をはじめ全身の慢性の痛みを解消するペインクリニックの第一人者
福島 孝徳 先生
カロライナ脳神経研究所・米国デューク大学・ヴァージニア大学教授、カロリンスカ研究所・マルセイユ大学・フランクフルト大学教授
中川 洋 先生
愛知医科大学医学部脳神経外科教授
中澤 誠 先生
東京女子医科大学名誉教授
一般財団法人脳神経疾患研究所附属小児・生涯心臓疾患研究所所長
宗近 宏次 先生
昭和大学名誉教授
元昭和大学病院長
一般財団法人脳神経疾患研究所附属総合画像診断センターセンター長
山下 克子 先生
東京女子医科大学名誉教授
百束 比古 先生
日本医科大学形成外科学教室主任教授
日本医科大学付属病院副院長
女性に優しい診療と高度先進医療機器の充実
 この東京クリニックのもうひとつの特長は女性のための診療に力を入れている点だ。女性のための外来である『ウィメンズ・クリニック』は女性特有の悩みや病気に対応する。
 「担当する医師、看護師、検査技師すべてが女性で、安心して相談できる体制を整えています」と渡邉理事長は説明する。産婦人科は慶應大学の女性ドクターが診察にあたる。
 特に、外観に関する悩みに応える『アピアランスセンター』は日本初の試みである。日本医科大学教授で形成外科・美容外科の権威、百束比古先生と、女性の間で人気のリハビリメイクの創設者・かづきれいこさんとのコラボレーションで、外観についての悩みや相談に応じる。
 もう1度東京クリニックの内部を見渡してみることにしよう。地下1階の入口を入ると、ホテルのロビーのような落ち着きのある空間が広がる。円形のスペースの壁面に沿って、診察室が並ぶ。1階には急性期病院にも劣らない高度先進医療機器が収容され、診断を支える。必要なときにできるだけ早く必要な検査を行い、診断と治療方針の決定が行えるシステムだ。
 話題の種は尽きない。東京クリニックはわたしたちに理想の医療サービスを提供するクリニックとして、まぎれもなく新しいあり方を示している。
東京クリニックは高度先進医療機器を備える。
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 東京クリニック概要
 院長:宮崎東洋(順天堂大学名誉教授)
 ■診療時間  9:30〜17:00
 ■休診日  日曜・祝日、年末年始
 ■診療科目  麻酔科(ペインクリニック)、脳神経外科、
 神経内科、内科、外科、小児科、呼吸器科、
 消化器科、循環器科、心臓血管外科、美容外科、
 形成外科、婦人科、皮膚科、放射線科
 福島先生のテレビ放映後、東京クリニックへの電話回線がつなが
 りにくい状態が続き、皆様に多大なご迷惑をおかけいたしました。
 メールでもお問合せやご相談をお受けいたしております。詳しくは
 ホームページ内、問合せフォームをご覧下さい。
 http://www.minamitohoku.or.jp/tokyo.cl

 医療法人 将道会 東京クリニック
 東京都千代田区大手町2ー2ー1
 新大手町ビル
 TEL 03ー3516ー7151
 FAX 03ー3516ー7152
・JR東京駅丸の内北口より徒歩約3分
・東京メトロ東西線大手町駅に直結
  
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