PET健診聞き語り体験記
2回目のPET(ペット)健診で初期の大腸がんを発見。早期治療で完治しました。
50代男性 (先端技術メーカーの工場長・白河市在住)
 

機器メンテナンスの発想で受診を決めた
PETがん検診


 
 工場では生産ラインのトラブルを未然に防ぐためのメンテナンスは必須。人間の身体も定期的にチェックすることで病を早期発見することが可能です。そんな意識から続けてきた人間ドック。PETがんドックでは2回目の検診で大腸がんを発見。
 地元病院のドクターからは「早いうちに見つかってよかった…」。早期治療で完治に至るまでの貴重な体験を伺いました。
大腸がんの発見と手術
 PETを初めて受診したのは3年前の5月のことです。総合南東北病院がPET機器を導入したことを知り、すぐに予約しました。診断結果は問題なし。帰り際にドクターからそうお話がありました。私は定期的な受診ががんをチェックする上では大切、と考えていましたが、検査料も安くはないので、ドクターにご相談申し上げて、1年置きに検診を受けることにしました。車の車検と同じですね。
 2年が過ぎて、2回目の検査を受けましたら、異常が見つかりました。前回の検査画像がパソコンに入っていて、新しいのと重ねますと、すぐに分かっちゃうんですね。大腸のところに前回なかった反応が出ていた。それでもう一度、その場で30分後に検査をしていただいたんですが、やっぱりちょっとおかしいということになったんです。自宅に帰るとすぐに「とにかく一度、精密検査を受けた方がいい」という電話をいただきました。
 それから、翌日くらいに近くの病院にまいりまして、「PETを受けたらS状結腸から直腸にかけて何か異常があるということで、精密検査をしてほしい」とお話をして、内視鏡検査を受けました。すると、ドクターから「よかったですよ」という話。私はてっきりがんではなかったのかと思ったら、「いや、見つかってよかった」。まったく逆のことだったんですが、早かったから治療で直せるという意味でした。
 「一応組織は採るけれど、間違いなくこれはがんですよ」。まったく頭は真っ白です。でも、たぶんレベル的には1以下だったんでしょうね。すぐに手術するように勧められまして、発見していただいた総合南東北病院に連絡し、手術を受けることにしました。
 手術後は2週間ほどで退院、完治ということで現在に至っています。
PET事業部のフォローがもしもなかったら
 私が想像したとおり、PETは短時間のスクリーニングで確実にがんをつきとめることが出来ました。本当に感謝しています。
 2回目のPET検査のときは私も2年経つからそろそろ、とは思っていたんですが、ちょうど会社が忙しい時期で、予約を取るのを忘れていたんです。ところがPET事業部の方が覚えていてくれて、それが良かったんですね。電話をいただいて、「そろそろ検診の時期になりますが、どうしましょうか」と。
 自覚症状も全然なかったんです。何を食べてもおいしいし、お酒を飲んでも旨い。絶好調でしたからね。仕事の忙しさで検診のことは後回しになっていました。もしも電話がなかったら、受診していたかどうか。今頃ちょっとおかしくなって、下血症状が出ていたかもしれません。レベルも2か3ということになって、危なくなっていたでしょうね。
 がんの手術を受けてからちょうど1年になります。現在も定期的に検査は受けています。次回からはPET検査も診療の一環として、保険対象となるらしく、かなり、料金的には安くなるそうですが、できれば、PETがん検診そのものが保険適応にならないか、と思っています。そうすれば、がんで苦しむ人も少なくなるはずです。
【ご本人のPET画像 矢印の先が大腸がん】
矢印で示した部分にPET検査薬剤の集積が認められ大腸がんが発見されました。
なお、このPET画像は患者さんのご了解を頂いて掲載致しております。
トラブルを未然に防ぐメンテナンスの大切さ
 私の仕事は工場長でして、社内の設備の予防的なメンテナンスをするんです。この機械は何千時間稼働しているから、故障する前に替えようとか。そうすると、大きなトラブルがないんですね。これは人間も同じだと思います。ある程度の年齢からは、そうした予防医学的な制度を充実させる必要があると思います。病気を未然に防いだり、早期治療に役立つわけで、重い病気になってしまって、高額の医療費に保険を使わないで済むようになるんですから。
 私は40歳になったときから人間ドックは毎年欠かしませんでした。仕事をしていると責任もありますし、病気になるわけにはいかないですからね。セルフケア、体の自己管理は最低限必要です。それと、これは個人的なことになりますが、家内も実はがんで、15年ほど前に甲状腺を取っているんですよ。それもありましたから健康、特にがんには敏感に反応しています。去年の検診では家内も一緒にPETを受診しました。幸いにも家内の方は問題がなかったようですが。
 工場でも健康診断はやっているんです。けれどもがんのための特別な検査のシステムはないんですね。それで、私が半ば驚かして、当時50歳以上の者にPET検診を受けさせたんです。そうしたら、私と同じ年齢の女性にやはりがんが見つかりました。先日、手術を受けましたが、お腹に3個所ほどの穴を開ける腹腔鏡手術で、5日間ほどの入院ですみました。
ISOという安心
 ところで、私たちは工場でISOを取得して、製品の品質管理に努めているんですが、総合南東北病院でも取られているんですね。これには興味を惹かれました。ちょっと意地悪かな、とも思いましたが、入院したとき看護師さんに質問してみたんです。「薬や点滴は間違いなく私のものですか」。すると、「薬局でチェックし、次にナースステーションで、その次に私が、合計3度チェックしています。だから何もご心配ありません」と言われました。
 そういうふうに言われると安心ですよ。よく医療ミスを聞きますから。私自身が工場や機械のことをやってますと、本当に大丈夫かな、と思うんですけど、やはり安心感がありますね。
 
ISO9001認証
 
PET検査と保険適応に関して
がん検診目的の検査は保険適応になりませんが、既に別の検査でがんの疑いがあったり、
がんの治療中の場合等は、一定の要件を満たしていれば保険が適応されます。
詳しくはPET事業部まで、お気軽にお問合せ下さい。
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