PET健診 最前レポートI
がんの診断と治療においても、医療機関がスムーズに連携できるよう、力を尽くしてまいります。
 
がん撲滅の医療へ
陽子線治療とPET(ペット)検査との連動

 
 民間病院として国内初となる「南東北がん陽子線治療センター」が注目を集めています。これからのがん医療の中心を担うこの陽子線治療と連動し、早期がんの発見に力を尽くすのが、PET(ペット)検査。がん転移の有無や、治療の効果の視覚化など、その役割の重要性は一層高まっています。「センター」のオープンを前に、がんの診断と治療をサポートするPET事業部の活動や、陽子線治療のメリット、医療機関相互の連携などについて、PET事業部でゼネラルマネージャーを務める松山光久さんに、お話をして頂きました。
これからのがん治療
 南東北がん陽子線治療センターのオープンが待たれています。これからのがん医療の中心的役割を担っていくといわれる粒子線(陽子線)治療ですが、国内で稼働しているのが、まだ国公立の6ヵ所の施設にすぎないことから、一般の方にはその効果があまり理解されていない現状があります。その一方で、実際にがんの診断を受け、さまざまながん医療の情報を自分自身で探るなかで、陽子線治療の存在を知り、ようやく治療に辿り着かれる方も多いのです。
 自分で探さなければがん治療の最先端の情報も得られないという現実には驚かされます。私たちPET事業部も、さまざまな機会を利用して、分かりやすくお伝えしていきたいと考えております。
 確かに現在のところ、東北・北海道に陽子線治療を受けられる施設はなく、馴染みが少ないという実情があります。仮に郡山市に住む方が、この治療を受けようとすれば、これまでは茨城県の筑波大学の陽子線医学利用研究センターが最も近い施設でした。この治療の恩恵を一人でも多くの方が受けられるようにするためには、ひとつの県にひとつの陽子線治療センターがあれば、理想的です。
 けれども、残念なことに、北日本では、当面、私どもの南東北がん陽子線治療センターが唯一の粒子線(陽子線)治療施設ということになりそうです。広い地域からの受け入れ体制も整備し、がんで悩んだり、苦しんでおられる皆さんのお力になれるよう、力を尽くしていきたいと考えております。
PET事業部ゼネラルマネージャー
松山 光久 さん
陽子線治療のメリットを一人でも多くの方に
 粒子線(陽子線)の治療が受けられる医療機関は国内で6ヵ所です。大半の施設では、予約してすぐに治療を受けられない状況があるそうです。
 この装置は、現代科学の粋を集めたものです。陽子線治療はもともと物理の実験用装置で、がん治療にも大変な効果があることが実証され、医学への応用が進みました。こうした初期の臨床に使われていたリング型の粒子加速器は、直径がキロメートル単位というものも多く、もしも個別に治療費を算出すれば、天文学的な数字になるそうです。巨大であり、導入に高額のコストがかかることから、なかなか普及が進みませんでした。臨床結果の積み上げとともに、ようやく医療専用に世界最小の実用的な加速器が開発され、2008年10月のオープンを迎えることができるのです。
 ですから、国内で7ヵ所目となる南東北がん陽子線治療センターは、世界から熱い注目を頂いております。民間病院として国内で初めての施設でもあり、大部分の国公立施設とは違い、陽子線治療に特化していますので、数多くの患者さんを受け入れることができます。
 この治療が持つ最大の特長のひとつは、痛みもなく、切らずにがんを治療できる点です。ですから、毎日を普段通りに暮らしながら、通院で治療できるようになります。多くの皆さんにこの治療の有効性とメリットをご理解頂きたいと考えております。
ますます高まるPET検査の重要性
 陽子線治療は転移のないがんに対して有効です。ですから、早い段階でがんを発見することも同時に大切になります。
 南東北病院グループでは、これまでもPET(ペット)画像診断などを通して、がんの早期発見と治療に力を尽くしてまいりました。がん撲滅の理想に向けて、陽子線治療装置の導入は、さらに大きな前進をもたらすことになります。今後はがんの転移や治療効果の判定への利用とともに、PETがん健診の重要性も一層増すことになるでしょう。
 がんは早い段階で見つけ、治療すれば治る。文字通り“がんは治る”時代を迎えようとしています。さまざまな医療機関や病院、クリニックのドクターとも積極的に連携し、協力を惜しまず、がんに不安を持たれる皆さんのお力になれるよう、私たちも努力してまいりたいと考えております。よろしくお願いいたします。
 
総合南東北病院は、地域の各医療機関との緊密な連携によって診療を行う、福島県認定の地域医療支援病院です。
 
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