陽子線治療をめぐってA
 
 
がん医療の新しい時代へ -陽子線治療センターオープンを控えて
 がんになる方は増えています。これから10年以内には、2人に1人が“がん”で亡くなるようになる…。そんな予測もあるようです。がんはまさに国民病です。昨年4月にはがん対策基本法が施行されましたが、がん医療をめぐる状況も大分様変わりしてきました。南東北病院グループが考えるこれからのがん医療とは? PET事業本部(郡山市)でPET健診をサポートする渡辺秋夫さんに、お話をうかがいました。  
 
がんを発見するだけでなく、診断から治療までを視野に信頼できる情報をお届けしていきたいと考えております。

一般財団法人脳神経疾患研究所 附属 総合南東北病院 
PET事業本部
渡辺 秋夫さん

総合南東北病院のPET健診では、「銀婚式」「真珠婚式」「金婚式」を迎えられたご夫婦のためのアニバーサリーコースもキャンペーン価格でご用意いたしました。 ご両親への旅行を兼ねたプレゼントなどにもご利用下さい。
詳しくは総合南東北病院ホームページか南東北グループPET事業部まで、お気軽にお問い合わせ下さい。


 
がん医療のあり方を変えてきた PET(ペット)検査とがん健診
 南東北病院グループでは、これまでもがん撲滅を理念に掲げ、PET(ペット)を駆使したがんの早期発見に努めてまいりました。これは自費診療による健診・ドックというかたちですが、一方では各病院などとも相互に連携し、がん治療の効果の判定や、転移の有無のチェックにもPETを有効に活用してきています。こちらは保険診療の対象となる場合が多く、一度のスクリーニングで全身のがんを映し出すPETの持つ能力も、広く認識されてきたのではないかと思います。  
 がんはやはり症状が現れる前の早期発見が大事ですから、定期的にがん健診を受けていただき、異常があれば早めに治療するのが一番だと思います。がん対策基本法でも、生活習慣の見直しを含めた予防と早期発見が重要視されています。  
 私たちPET事業部といたしましては、PETがん健診にお申し込み頂いた皆様が快適に受診できるよう努めることはもちろんですが、皆様の健康な人生をサポートし、がんに対する不安や悩みを少しでも解消するお手伝いができるよう、力をつくしていきたいと考えております。
  
切らずに治すがん治療の時代へ
 10月には、待望の南東北がん陽子線治療センターがオープンします。がんやその治療をめぐる情報は入手しやすくなってきましたが、陽子線治療に関しては、一般向けの解説書もまだまだ少ないのが現状です。PET健診を受けられる皆様も、大きな関心をお持ちのようですから、その有効性や適応範囲などについても、正しくお伝えできるよう、準備を進めているところです。  
 がん治療は一回勝負、とよく言われます。もしも再発や転移が進むと、死に直結しかねません。それだけに治療法の選択は重要です。  
 日本では伝統的に外科的な手術が主流だったようです。それは、手術しやすい胃がんの発症が日本人に多かった、ということとも無関係ではない、と伺っています。現在、日本の外科手術のレベルは世界でもトップクラスと評価されていますが、がんにもさまざまな種類がありますし、外科的な手術が難しいがんもあります。  
 今では、放射線治療や抗がん剤治療も大きな進歩を遂げ、治癒率でも、手術と同じ成績が得られるようになりつつあるそうです。切らずに治せるなら、それにこしたことはありません。陽子線治療センターを率いる不破信和先生は、愛知県がんセンター中央病院の副院長として、こうしたがん治療をリードしてこられた方です。
 
陽子線治療と南東北グループの理念
 ところで、欧米諸国では、放射線治療が、がん治療の主流だそうです。ただし、渡邉一夫理事長が各種の講演でもお話されている通り、「ぼんやりと放射線をあてるのではなく、一点に集中させて、効果を最大限にする」ような先端機器が使われます。総合南東北病院が導入している脳腫瘍に特化したガンマナイフがその一例ですが、その究極のものが“陽子線”なのです。  
 陽子線治療も、分類上は放射線治療の一種ですが、全くレベルが違います。副作用の点から見ると、その優秀さがご理解頂けるかも知れません。陽子線はがんに正確に命中する特殊なビームなので、周辺の臓器にほとんど影響がない。通常の放射線治療では得られないメリットです。それでいて、メスを入れないのですから、当然、外科手術よりも体に負担の少ない治療が実現します。体力のない方、ご高齢の方にとっては強い味方だと思います。  
 ですから、PET(ペット)と陽子線治療は、がん医療を支える重要な武器になります。さらに抗がん剤などの最新の臨床成果を取り入れたこの陽子線治療センターは、日本におけるがん医療の最前線を担うものと高い期待が寄せられているのです。  
 進んだ現代科学の最新の成果です。医学的な根拠のある最も有効な治療法を駆使してがんを治療する。そんなふうに言えば、南東北病院グループの理念の一端がご理解頂けるかもしれません。健康な日常と変わらない生活を送りながら、通院でがんを治療する。そんな姿を誰が想像できたでしょう。  
 市民公開講座では、専門の先生方が、こうした医療の最新の情報を分かりやすく解説して下さっています。皆様もぜひ一度ご参加頂ければと思います。
 

入場は無料です!ただし、事前のご予約をお願い致します。
〔陽子線市民公開講座/以後の日程から〕
第13回 9月7日(日) 午後1時から
会場:石川県地場産業振興センター コンベンションホール
(石川県金沢市)
お問い合わせ・参加のお申し込みは
〒963-8790   日本郵便郡山支店 私書箱5号 
FAX 024-934-3165  陽子線市民公開講座 事務局
※ホームページからもお申し込み頂けます。 http://www.minamitohoku.or.jp
 
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