健康情報 こんにちわ

 

女性の尿もれ

女性の3人に1人が尿もれを経験しているというデータがあります。その一方で、多くの方は、誰にも相談できずに悩んでいるようです。
尿もれは、治療を受ければ、治る病気です。その治療効果は高く、70~80%の人はもとの生活を取り戻すことができます。

腹圧性尿失禁

 女性の尿もれには、大きくわけて、腹部を圧迫したときに起こる「腹圧性尿失禁」と、尿意を感じてからトイレに行くまでにもれてしまう「切迫性尿失禁」があります。
 女性の尿もれで多いのは、「腹圧性尿失禁」です。腹圧性尿失禁は、筋肉や線椎組織でできた骨盤低とよばれる、膜胱や子宮を支える部位が弱くなることで起こります。
 骨盤底が弱くなる主な原因は、出産や肥満、加齢(女性ホルモンの減少)です。
 こうしたケースでは、医師に指導を受け、骨盤底筋を鍛える簡単な運動を習慣にすることで、かなりの数の患者に改善が見込めます。また、運動療法以外にも、尿道をメッシュのテープでサポートする、非常に効果的な手術療法もあります。

切迫性尿失禁

 切迫性尿失禁は、膜月光そのものや、脳や脊髄の障害が関係することによって起こります。たびたびトイレにかけこむ「頻尿」になること、そして、一度に大量の失禁があるため、尿パットでは対応しきれないケースが多くあります。
 とはいえ、けっして悲観しないでください。
 おもに抗コリン薬を使用した、膜胱の筋肉を適切な状態にする薬物療法を受ければ、多くの場合、その症状を改善することができます。
 女性の尿もれは、身体の構造上、どなたにも起こりえる病気です。尿もれで悩む方は、一日も早く、泌尿器科を受診することをお勧めします。

-すぐに役立つ暮らしの健康情報-こんにちわ 2013年12月号:メディカル・ライフ教育出版 より転載