健康情報 こんにちわ

 

心臓発作 とっさのときの対処法

心臓発作による死亡者数は、年間6万人といわれています。
生活習慣を見直し、心臓発作を起こさないような身体を作っていきましょう。さらに、心磯発作がご家族に起こったときのために、その対処法をマスターしておくようにしましょう。

心臓発作はどのように起こるの?

  心臓発作は、心臓の筋肉に血液を送る動脈(冠動脈) の流れが阻害されたときに起こります。多くの場合、動脈硬化が最初のきっかけとなっています。
 血液の一時的な阻害は 「狭心症」、心臓の筋肉細胞が壊死にまでいたっている場合は「心筋梗塞」と診断されます。ともに、胸部に激しい痛みを生じますが、狭心症は15分程度で痛みが治まるのに対して、心筋梗塞は狭心症以上の強い痛みが長時間続きます。また心筋梗塞は、短時間で命に関わる状態にいたる危険性が高く、救急治療が必要です。
 狭心症を発症したことがあるにもかかわらず病医院の受診を中断・休止している人は注意してください。心筋梗塞を起こす可能性が高くなっています。至急、受診するようにしましょう。

心臓発作を起こさないようにするには?

 心臓発作は、運動時や安静時といった特定の条件に関わりなく、ある日、突然起こります。ただし、心臓発作を起こすまでには、長い年月の間に積み重ねた身体のダメージが関係しています。とくに生活習慣病の影響はとても大きく、動脈硬化をもたらす、高肪血症・高血圧症・糖尿病は最大の危険因子です。
 45歳以上の男性に、心臓発作は多くみられます。まずは健康診断を受けて、現在の身体の状態を知ることから始めましょう。そして、危険な状態である場合は、保健指導を受け、生活習慣を改善していく必要があります。現在のところは健康であっても、過度の飲酒、喫煙、食生活の偏り、運動不足……こうしたことは、いずれ身体の不調として現れてくる可能性が高い要因です。
 近年では、ストレスが心臓発作を誘発するケースも目立ってきてます。ストレス対策には、よい影響を及ぼし合うような人間関係を構築することや、精神的な解放感につながる趣味をもつこと、適度な運動やリラクゼーションといった様々な方法があります。とはいえ、ストレスのなかには、容易には取り除けないものもあるでしょう。仕事や他者が関係している場合はとくにそうです。しかしそうした場合でも、心臓病への影響も考えて、長期的な見通しのもとにストレス対策を考えていく必要があります。

ご家族に、心臓発作が起こったら…

 心臓発作の危険があるど家族のいる方は、万が一の緊急時の対応を知っておく必要があります。119番通報をすることはもちろんですが、救急隊員が駆けつけるまでの約6分~8分の間の対処が生死をわけることがあるからです。
 公共の場所には、AED (自動体外式除細動器)という、不規則な心臓の動き(不整脈)を正常化するための機器が設置されています。ただ、機器のことは知っているが、まだ扱ったことはないという人もいるでしょう。AEDの操作を体験するための講習会は、各地域で数多く開催されています。
 一度は、その使い方を体験してください。
 強い心臓発作がAEDのない場所で起こったら……こうしたときのために、心肺蘇生法をマスターしましょう。心肺蘇生法は、人工呼吸と心臓マッサージを組み合わせたもので、一度講習を受ければ、誰でもできるようになります。







-すぐに役立つ暮らしの健康情報-こんにちわ 2013年12月号:メディカル・ライフ教育出版 より転載