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「LOH(LateOnsetHypogonadism)症候群」という病気を、ご存知でしょうか?この病気は、男性ホルモンの分泌が低下することによって、うつ状態や意欲・性欲の低下、運動能力の低下、睡眠障害といったさまざまな症状が起こることをいいます。
女性ホルモンの減少によって起こる女性の更年期障害になぞらえ、LOH症候群は「男性の更年期障害」ともよばれています。
男性ホルモン(テストステロン)の数値は、8.5pg/mlを下回ると明らかに数値が低いと診断されます。ちなみに、通常は70歳代でこの値に近づきます。ところが現在、中高年の働き盛りの男性でこの8.5pg/mlを下回る人が増えてきました。
男性の更年期障害は、600万人とも推定されています。
男性ホルモンの低下には、加齢のほかに、ストレスが大きく影響します。このため、LOH症候群の患者の増加は、社会全体にみられるストレス要因の増加が関係していると考えられています。
はっきりとした原因が分からないまま精神的・身体的不調に悩まされている場合は、男性ホルモン(テストステロン)の数値を調べてみましょう。数値は、泌尿器科や人間ドックで血液検査によって調べることができます。
女性の更年期障害は、時間の経過とともに回復する傾向があります。しかし、男性の更年期障害(LOH症候群)の場合は、自然治癒が見込みにくく、より積極的な改善手段を講じていく必要があります。
数値が低い場合、軽度であれば生活習慣の改善や食事療法・運動療法によって、重度の場合は男性ホルモンの補充療法によって症状の改善が見込めます。
-すぐに役立つ暮らしの健康情報-こんにちわ 2014年02月号:メディカル・ライフ教育出版 より転載