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高血圧症対策にはウォーキングが効果的

高血圧症で、普段あまり運動をしない人が、運動をする習慣を身につけると血圧が下がるということがわかっています。ウォーキングなどの全身運動を習慣にすることはとても効果的なのです。ポイントは適度な強度の運動を長く続けていくことです。

 気づかないうちに進行する高血圧症

 心臓はポンプとして血液に圧力をかけ血管へ送り出します。その際に血液の圧力によって血管壁が押される力のことを血圧といいます。血圧は、心臓から送り出される血液の量(心拍出量)と、血管の硬さ(血管抵抗)によって決まります。心拍出量が大きくなれば血圧は高くなり、血管抵抗が小さくなると血圧は下がります。
 とくに、血液がドロドロで流れにくい状態なら、抵抗も大きく高血圧症の原因になりますし、血管も傷んでボロボロになっていきます。高血圧症の原因としてもっとも多いのが本態性高血圧と呼ばれるもので、原因ははっきりわかっていませんが、遺伝の影響も少なくないといわれています。
 また、高血圧症は別名「サイレント・キラー」などと呼ばれますが、その理由の最たるものは、自覚症状がほとんどないままに進行していくことにあります。高血圧症は、自分ではわかりにくいので怖いのです。
 高血圧症に関連した症状はいろいろとあるのですが、それに気づきにくいということが問題です。例えば、頭痛やめまい、肩こり、動惇、息切れ、耳鳴りなどですが、いずれもちょっと疲れがたまったときに、日常なりやすいものばかりです。
 気が付かないまま、血圧が高い状態が続いているにもかかわらず、放置したままだったり塩分の摂り過ぎなどの食生活を続けていると、動脈硬化や脳梗塞になることもあります。
 こうした病気が自分で気付かないうちに進行していくことに、高血圧症の怖さがあるのです。
 このように、自分がまったく知らないうちに、いつの間にか高血圧症になっていた!ということにならないために大切なことは、医療機関での定期的な健診です。少なくとも現在、メタボの状態にある人は、高血圧が原因の病気になる可能性がかなり高いといえます。

 ウオーキングの効果と注意

 そこでおすすめのウオーキングです。
 ウオーキングで血圧を下げるようにすることは、高血圧症対策として重要なダイエットも同時に行なえるので、二重の効果が期待できます。
 ウオーキングは全身の筋肉の約80%を使う有酸素運動で、脂肪燃焼の効率がとても高い運動の一つだからです。
 中性脂肪・悪玉コレステロールの減少や骨粗しょう症の予防改善とともに、心肺機能の強化や自律神経を安定させる効果が期待できます。さらには血流がよくなることで頭脳を活性化する効果が期待できます。
 また、ウオーキングのような無理をせずに続けられる運動は、心臓に大きな負担をかけることなく続けられるのが利点です。ぜひ、今日からでも始めましょう。
 ウオーキングは適度に行なえばよい効果が得られますが、高血圧症や心臓病で合併症があると、運動に注意が必要な場合もあります必ず事前にかかりつけ医と相談、種類や強度などについて、アドバイスを受けておくことをおすすめします。
 また、運動中に体調が悪くなったときや転倒したりしたときは、必ず受診して、医師にそのときの様子を報告しましょう。
 運動中の事故を防ぐためにも、体調のすぐれない日や、強い雨の日、炎天下など悪条件の日は、運動を休むことも必要です。

効果的なウォーキング8か条

○ウォーミングアップとクーリングダウンをしっかり。
○常に正しい姿勢・正しい足の運び方を意識して歩く。
○腕の振りはリズミカルに。
○腰の回転をよくするために、やや大またで歩く。
○最初はゆっくり、慣れてきてから徐々に速度を上げる。
○足に合った靴を選ぶ。
○荷物は持たず動きやすい服装で。
○無理はせず、体調が悪ければ休む。休養日をつくる。

-すぐに役立つ暮らしの健康情報-こんにちわ 2014年09月号:メディカル・ライフ教育出版 より転載