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高齢になると足腰の衰えもあり、入浴中の事故が増えます。交通事故死より多くの高齢者が浴室で亡くなっています。
この季節、とくに寒冷地や早朝・深夜の高齢者の入浴には、家族の見守りが必要です。
高齢になると、足腰や体幹の衰えから、入浴中、浴槽でしっかりした姿勢でいることが難しくなります。立ったまま、あるいはしゃがんだまま、後ろ方向へあお向けにすべってしまうことがあります。
そこで足元がすべらないようにする工夫が必要になります。浴槽の底に、すべり止めのマットを敷くと、足元が安定するため、足腰に不安のあるお年寄りでも、安心して湯船に浸かることができます。また、浴槽のふちに取っ手を付けると気持ちの上でも安心です。
ただし、基本はやはりぬるめ、かつ浅めの浴槽での半身浴です。
入浴は高齢者にとってとても楽しみですそれで、つい、長湯をしてしまうことがあり、そんな時はフラフラしてしまいがちです。長湯にならないよう、家族や周囲の人が声をかけてあげてください。
入浴時間、とくに浴槽につかる時間に気をつけてあげましょう。これから寒い季節になることも長湯の原因になります。身体を温めることは、血液の循環をよくするなど、よいことがいろいろありますが、温まり過ぎ(のぼせ)には気をつけてください。
また、姿勢を安定させるためにも、足で浴槽の壁を押して、前かがみの姿勢を保つようにするとよいでしょう。浅めの浴槽にするために、浴槽内にイスを置くといった工夫もしてみましょう。
-すぐに役立つ暮らしの健康情報-こんにちわ 2014年12月号:メディカル・ライフ教育出版 より転載