健康情報 こんにちわ

 

フッ化物塗布

 むし歯の原因となるミュータンス菌は、生まれたばかりの赤ちゃんには存在しません。では、どうして赤ちゃんが感染してしまうかというと、ほとんどの場合、親から子への感染が原因と考えられます。使っていたスプーンに問題があったか、口移しで食物を与えていたか。ミュータンス菌のDNAを実際に調べてみると、親子で同じであるケースが多いという実験結果もあります。
 子どもが3歳を過ぎるまでは、ミュータンス菌の感染にもっとも気をつけたい時期です。3歳を過ぎると口腔内の常在菌のバランスがとれ、ミュータンス菌の繁殖が抑えられるようになるからです。
 むし歯は、ミュータンス菌が発生する酸によって歯が溶かされることで発生します。そこで、酸に強く、溶けにくい歯にするために行なうのがフツ化物塗布(フッ素塗布、フッ素コーティングともよばれています)です。
 歯を構成する主成分にフッ化物が取り込まれると、酸に強い物質が形成されます。
 さらにフッ化物には、歯の修復(再石灰化)を促進する効果もあります。とくに、生えたての歯(乳歯・永久歯ともに)は歯の質が弱いため、フッ化物塗布による大きな予防効果が期待できます。
 ただし、フッ化物の効果は永久的なものではないので、3か月~6か月に一回程度、継続して行なうようにしましょう。

-すぐに役立つ暮らしの健康情報-こんにちわ 2015年04月号:メディカル・ライフ教育出版 より転載