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レビー小体型認知症

「レビー小体型認知症」 という病名は聞きなれない印象がありますが、認知症患者のなかではアルツハイマー型認知症に次いで多く、認知症全体の約20%を占めます。
  レビー小体型認知症は、レビー小体(神経細胞にできるたんばく質)が脳に増加し、脳神経の働きが阻害されることで起こります。
  レビー小体型認知症の大きな特徴としては、「幻視」や「妄想」といった症状がよく現れることです。幻視や妄想に関しては、患者本人には「現実の物や出来事」 のようにはっきりとした認識を持ちます。
  ただし、レビー小体型認知症の初期症状は幻視・妄想に限りません。睡眠中に大声を出して暴れるといった症状をはじめ、パーキンソン病とよく似た症状(手足の震えや動作が鈍くなり、小股で歩く)やうつ症状など、様々な症状として現われることがあります。その一方、「物忘れ」は、ほとんど起こりません。
  レビー小体型認知症は、症状が強く出る期間と、そうでもない期間を繰り返しながら悪化していく病気です。このため、初期段階での受診が遅れる傾向にあります。
  ぼんやりしていることが多かったり、幻視や妄想といった症状が見られるときは、物忘れを起こしてはいなくても、かかりつけ医に相談してください。
そして必要な場合は、専門医の診断を受けるようにしましょう。

-すぐに役立つ暮らしの健康情報-こんにちわ 2016年5月号:メディカル・ライフ教育出版 より転載