広報誌 南東北

 

ロタウイルス

 従来12~1月に冬季下痢症と呼ばれ流行していたロタウイルスは、最近では初冬(11~1月)に流行するノロウイルス感染症と入れ替わるように2月になって流行するのが目立つようになりました。
 ところがロタウイルスには、ノロウイルスに比べて今1つ警戒心がもたれない傾向があります。これは、ノロウイルスが全ての世代の人に健康被害の恐れがあるのに対して、ロタウイルスは、主に乳幼児に病気の発症が起こるためと考えられます。
 先進国、発展途上国を問わず罹患率の高いのがロタウイルス。ほとんど全ての子供が4~5歳までに感染します。そしてこの乳幼児期に大半の人がウイルスに対して免疫を持つことになります。 このため健康な成人がロタウイルスによって重篤な症状が起こることはほとんどありません。
 ただし注意しなければならないのは、ロタウイルスは、ノロウイルスに比べてより強力なウイルスである点です。乳幼児だけでなく、何らかの病気で身体が弱った状態だと、成人でも命に関わるほど症状が悪化することがあります。
 ロタウイルスは、嘔吐・下痢・発熱が主症状でこの点はノロウイルスと似ています。初期には突然、嘔吐と発熱が見られ、続いて下痢が始まります。特徴的な症状は、白っぽい(黄白色も含む)水のような便が出ることです。 こうした症状が見られたら医療機関を受診するようにしましょう。また家族や他の人に感染しないよう配慮が必要です。

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