健康情報 こんにちわ

 

「食事バランスガイド」を活用しよう

肉食やファストフードが増えた最近の日本人。運動不足も手伝って、肥満や生活習慣病が増えています。健康を取リ戻すためには「何をどれだけ」食べたらいいのでしょうか? その答えが「食事バランスガイド」です。

変わってしまった日本人の食生活

 日本人の食生活はますます変わりつつあります。欧米化により食物繊維を多く含む野菜の消費量は年々減少、加えて、簡便性を求め中食やファストフードに依存、その結果、世界が認める日本料理のよさは失われつつあります。
 そうした食生活の変化は、大腸がんやメタポリックシンドローム(内臓脂肪型肥満)などの生活習慣病を増やし、深刻な問題となっています。
 そこで、では健康維持のためには「何をどれだけ食べたらいいのか?」を示すものが「食事バランスガイド」です。

「食事バランスガイド」って何?

「食事バランスガイド」とは、私たちの毎日の食事を、主食、副菜、主菜、牛乳・乳製品、果物の5つの料理グループに分け、私たちが1日に「何を」 「どれだけ」食べたらよいのかを、コマをイメージしたイラストで示したものです。
 区分コマのイラストの形はそれぞれの料理をどれくらい食べたらよいかを視覚的にイメージしています。菓子・嗜好飲料については「楽しく適度に」というメッセージとともにコマのヒモとして表現されています。
 また、コマは回転運動することでバランスが確保できます。つまり、バランスよく食べてしっかり運動すればコマは安定して回り続けますが、バランスが悪いとコマは傾いて倒れてしまうことになり霞ます。健康維持のためには食事も運動も大切だということがわかります。
 1日分の食事の適量には年齢や男女差がありますが、コマの料理例イラストは、2200±200kcal(基本形)を想定したものです。
 上図のように、一日のトータルでコマの数字がきれいにうまることが理想的です。

「健康で長生き」をめざしておいしい食事を

 ますます高齢化が進む日本ですが、その長寿と健康を支えてきたのが日本人の食生活です。
 日本人は、主食・主菜・副菜を基本にバランスよく並べられた食事を、きちんとした生活リズムのなかで摂ってきました。
 それが肉食やファストフードが増え、間食、夜食も増えています(このようにバランスが悪いうえに不規則な食生活に陥ったことで、前述の生活習慣病が増えてしまいました。大腸がんやメタボに加え、高血圧、高脂血症、糖尿病がそうです。
 長生きはしたいけれど、病気だらけの身体では長生きを楽しむことができません。あくまで「健康で長生き」をめざしたいものです。
 そのためにも食事には注意を払いましょう。
 自分の適正体重を知って、日々の活動量に見合った食事を、おいしく食べましょう。
 日本には伝統的な食文化や、その地域どとの特産物を活用するなど、おいしい食事の素養が豊富にあります。いくつもの素材をバランスよく組み合わせておいしい料理をつくり、いくつもの料理を並べた食卓(食事)に仕立てることで、健康を手に入れることができます。献立を考えるときに、ぜひ「食事バランスガイド」を活用してください。

-すぐに役立つ暮らしの健康情報-こんにちわ 2013年10月号:メディカル・ライフ教育出版 より転載