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大腸がん検診を受けましょう。

 大腸がんは、食生活の欧米化などの影響もあり、増え続けているがんです。さらに今後も増えると予想されています。それでも早期発見できれば、ほぼ100%治るがんだともいわれます。そのためにも「大腸がん検診」を、ぜひ受けましょう。

大腸がんとは?

 約2メートルの大腸は、大きく分けて結腸、直腸と肛門の三つに分類されます。
 食べ物は小腸から大腸に入り、まず盲腸から上行結腸、横行結腸、下行結腸、さらにS状結腸を通って直腸を経て肛門から排出されます。日本人の大腸がんの発生率は、直腸が35%でもっとも多く、次いでS状結腸の34%、上行結腸で11%、横行結腸で9%、盲腸で6%、下行結腸で5%となっています。
 40歳から増加する大腸がんの患者数は、男性では3番目に、女性では2番目に多いがんです。
 大腸がんの死亡数は食の欧米化の影響などから増加傾向にあり、今後も増えていくと予想されています。しかし、早期に発見して治療すれば、ほぼ治癒が可能ながんです。











大腸がん検診とは?

大腸がん検診は、市区町村や職場が実施する検診か、病院や人間ドックに個人で申し込むことで受けられます。
 いずれの場合も、大腸がん検診では主に「問診」 と「便潜血検査」を行ないます。便潜血検査とは、がんのある部分を便が通過する際の刺激によって、出血したわずかな血液を検査する方法です。
 便の表面をこすり取って採取する棒状の部分と、便を保管する容器が一体化した検査キットを使いますが、キットに添えられた使用説明書を読めば簡単にできます。
 食事の制限や、薬を飲む必要はありません。

健診の結果と対応

 便潜血検査で「陽性」(=大腸がんの疑いあり)という結果が出ると、さらに詳しく調べるために、精密検査を受けることになります。精密検査は直腸指診や注腸造影検査、内視鏡検査などの検査をします。「陰性」(=異常なし)の場合は、精密検査は行ないません。翌年にまた大腸がん検診を受けることになります。
 大腸がんになる人が増え始める40歳を過ぎたら、大腸がん検診を年に一度受けることが勧められています。
 ただし、検診の結果が100%正しいとは言い切れません。
 大腸がんではなくても陽性という結果が出ることや(偽陽性)、結果は陰性でも、大腸がんが見逃されている場合(偽陰性)もあります。このような新たに発生したがんだけでなく、見逃されているがんにも早急に対処できるよう、年に一度、大腸がん検診を受けることが勧められているのです。














早期発見できればこわくない


 大腸がんは、早期の段階で発見できれば、高い確率で治せる病気です。
 しかし、早期の段階では自覚症状がほとんどないため、発見が遅れることがあります。
「自覚症状もないしどこも悪くなさそうだから、自分には関係ない」と考えず、「今、どこも悪くないけれど、がんが隠れているかもしれない」という意識をもつことが大切です。
 ぜひ、年に1回、大腸がん検診を受けましょう。


-すぐに役立つ暮らしの健康情報-こんにちわ 2014年10月号:メディカル・ライフ教育出版 より転載