健康情報 こんにちわ

 

電子タバコと健康

皆さんは、電子タバコをご存知でしょうか?葉巻やパイポに似たホルダー状の物を吸っている人を、日本でも昨年あたりからよく見かけるようになりました。電子タバコが人を集める理由は、「タバコより健康によい」とされている点です。
これは、はたして本当なのでしょうか?今回はこの点をナビゲートします。

 

電子タバコとは?

 現在商品化されているおもな電子タバコは、アトマイザーと呼ばれる部分に液体(リキッド)を入れ、電気で加熱して発生する蒸気を吸い込むという仕組みになっています。

 

電子タバコは身体に安全か?

 日本では薬事法により、リキッドにニコチンを含めることができません。このため、電子タバコでニコチン依存症になる心配はありません。また、タバコは副流煙によって被喫煙者にも健康被害を与えることがありますが、電子タバコの煙は蒸気なので、そうした心配もありません。
 とはいえ、電子タバコの身体への安全性は、現在でも完全には保証されていないという点には注意が必要です。実際に、電子タバコの安全性に関する試験では、発がん性物質(ホルムアルデヒド)の存在も確認されました。
 電子タバコにすると結果的に禁煙につながるので健康によいとする意見もありますが、これは専門家の間でも意見が分かれた状態で、まだはっきりしません。禁煙のために電子タバコの使用を考えている方は、この点にも留意してください。
 WHO(世界保健機関)では、現在のところ、「電子タバコは使用しないように強く勧告」しています。電子タバコに関しては、長期に渡る使用の健康への影響を含めて、これからもその動向を注意深く見ていく必要があります。

 

-すぐに役立つ暮らしの健康情報-こんにちわ 2017年4月号:メディカル・ライフ教育出版 より転載