夏バテ 一掃
その対策を先取り


 毎年、冬になるとインフルエンザが流行りだします。インフルエンザのウイルスが、乾燥して温度の低い環境を好むからです。インフルエンザ・ウイルスは、いわゆる「かぜの症状」を引き起こす200種類ものウイルスの中の1つです。でも、普通の風邪は接触感染(ときには飛沫感染)であるのに対し、インフルエンザは空気感染するため、強い感染力を持っています。そこで今回は当院呼吸器内科の三好祐顕先生に予防策などを伺いました。
接触のほか空気感染も
6つの予防策を必ず守ろう
 インフルエンザのウイルスが鼻や喉の粘膜に付くと、ウイルスは短時間で細胞内に侵入し増殖を開始する、といわれ、潜伏期間が1日〜3日と短いのが特徴です。感染経路には3つあります。
(1)接触感染=ウイルスの付いた手で目や鼻を触ることで感染する。
(2)飛沫感染=患者様が咳やクシャミをした際、飛び散った飛沫(しぶき)に含まれるウイルスを吸い込むことで感染する。
(3)空気感染=患者様が咳やクシャミをした際に飛び散ったウイルスを吸い込むことで感染する。ウイルスは粒子が細かいため、空気中を漂い広い範囲で感染が広がる。
 予防策としては、次の6点が基本になります。
@帰宅後は必ず手洗い・うがいをする
A人が密集する場所は避ける
B疲労を感じたら、睡眠を十分にとる
C部屋の換気はこまめに行う
D室内は加湿器などで適度の湿度を保つ
Eマスクは鼻や喉などの乾燥を防ぐ効果があり、他人に移さないためのエチケットでもある

 予防接種は現在、インフルエンザの予防法として世界的にも有効とされています。インフルエンザのウイルスは毎年、流行する型が僅かに変異するため、これを予測して3種類の型を混合したワクチンが作られます。その年のウイルスとワクチンが一致した場合は、健康な人(65歳以下)なら発症防止効果は70%〜90%、高齢者(施設入居)の場合は発症防止効果は30%〜40%とされ、死亡防止効果は80%とされています。
 また、インフルエンザの接種は基本的に1年に1回で充分な効果が期待されている、といわれております。インフルエンザに罹ったかな、と思ったら、すぐに病医院を受診しましょう。現在ではインフルエンザの治療薬もあり、症状が出てから48時間以内に服用すれば、熱などの症状を軽減できます。
インフルエンザ・ワクチンについて詳しくはこちら>>>
 

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