BNCTの副作用について

BNCTでは、ホウ素の薬が集まる腫瘍組織しかダメージを受けない、と説明されがちです。しかし、実際には正常組織の一部にもホウ素薬剤が集まりやすいものがあり、これらの正常組織もダメージを受けて副作用を生じることになります。

 

頭頸部癌では、だ液腺のはれ、吐き気や食欲の低下、口内炎、脱毛などが生じます。 以下の図は、頭頸部癌治療のためのBNCTでみられる代表的な副作用の発症頻度、発症の時期、回復の時期が示されています。

 

患部の場所や状態によっては、これら以外にも多彩な副作用が生じます。詳細については、治療前に説明させていただきます。

 

治療後早期に発生する副作用

 

回復まで長期の経過を要する副作用

(引用元:Hirose, Sato, Takai, et al. Profile analysis of adverse events after boron neutron capture therapy for head and neck cancer: a sub analysis of the JH N002 study. Journal of Radiation Research 2022)

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