もの忘れ外来
診療のご案内
※1 羽生春夫先生(毎週金曜日)
※2 金子知香子先生(毎週土曜日)
もの忘れ外来とは
最近、人の名前が思い出せない。記憶があやふやなことが増えた…。身近な方に、ご自身に、こんな気になる症状はありませんか。それは「認知症」のサインかもしれません。
もの忘れ外来センターでは、MRIやSPECTなどの画像検査や神経心理学的検査により、認知症の早期発見、鑑別診断に努めています。
脳血管障害がみられる場合、脳画像による病変の検索を行います。急性期では診断と治療、慢性期では併発や合併症の予防に力を入れ、QOLの向上を追及しています。必要に応じて、当院の他科とも密に連携を行いながら診療を進めます。
認知症の方を支えるご家族に寄り添い、治療方針や生活に関するお悩みごと相談も行っています。身体面ばかりではなく、精神・心理、生活機能、社会・環境などの観点から総合的な診療を行っています。
現在では認知症の研究が進み、症状の進行をある程度抑えることが可能になってきました。不安を感じている方・ご家族の方におかれましては、ぜひ早期に受診いただくことをお勧めいたします。
認知症の予防と対策
年々増加する認知症患者
厚生労働省の調査によると、認知症を患う人が2012年の時点で462万人に上り、25年には700万人に増えると予測されています。
まずは、自分で認知症のチェックを行ってみましょう。5つ以上あてはまると認知症の疑いがあります。
MCI(軽度認知障害)とは
認知症は何より早期の発見と治療が重要です。そこで重要なカギとなるのがMCI(軽度認知障害)です。これは認知症になる一歩手前の段階を指します。
この段階では、記憶する、決定する、実行するなどのいわゆる認知機能が低下しますが、日常生活には支障がない状態です。
MCIと診断されると12%が1年以内に、50%が5年以内に認知症を発症するという研究があり、MCIは認知症の予備軍と呼ぶことができます。
65歳以上の高齢者の4分の1がMCIで、全国に400万人いると推定されます。
このMCIの段階で対策を打つことで認知機能の低下が回復することや、認知症の発症を防ぐことが近年の研究でわかっています。
生活習慣病と認知症との関係
予防に有効とされているのは、規則正しい生活、バランスのとれた食生活、適度な運動など基本的な生活習慣を整え、生活習慣病にならないことです。
なぜなら生活習慣病が認知症の発症を促進することがわかってきたからです。
例えば糖尿病は、認知症を引き起こす主な病気であるアルツハイマー病の発症に深く関わっています。
糖尿病になると血液中のブドウ糖濃度が異常に増加し、動脈硬化や脳血管障害等のリスクを高めることはこれまでの研究で明らかになっています。
また、糖尿病を発症するとアルツハイマー病の発症率が約2倍高まることが報告されています。
糖尿病に限らず高血圧・脂質異常症・肥満なども認知症の発症を促進する危険因子となっています。
40代から心がけたい生活習慣とは
食事は偏りの無いようにバランスを考えて摂ることです。同じカロリーなら、おかずを多めにとったほうが良いでしょう。
喫煙は認知症リスク発症率を高めるというデータがあるので控えましょう。
お酒は適度な量を心がけ、1日1合程度であれば動脈硬化予防の効果があると言われています。
運動はウオーキング、ジョキング、テニスなど楽しみながら「続けられる」ことが大事です。身体のためを思って嫌々辛いことをしても意味がありません。
認知症は早期発見、早期治療が大切です。40代になったら認知症の予防を開始する年齢です。まずは生活習慣を見直すところから始めてみましょう。
認知症の治療とは
薬物療法とリハビリテーションが主です。認知症を完全に治す治療法はまだありませんが、症状の進行を遅らせることはできます。
中心的な役割を果たすのが薬物療法で、進行度合いにもよりますが、認知症の進行を抑えたり、脳の機能低下を遅らせることが期待できます。
治療は残された機能を維持しながら、不安、妄想、不眠など、日常生活の支障となる症状を軽減・改善することが目的となります。
認知症を早期発見するために
下記の項目を参考にして、もしも認知症の不安があれば、早めに「物忘れ外来」や専門医を受診してみましょう!
家族が最初に気づく認知症の”初期症状”チェックリスト
同じ話を繰り返す
置き忘れる・しまい忘れる
物の名前が出てこない
だらしなくなった
知っている人の名前が思い出せない
ささいなことで怒る
約束をすっぽかすことが増えた
外出をおっくうがる
財布を盗まれたという
理由がないのに気がふさぐ
認知症/チェックポイント
「昨日の夕食は何を食べたか?」、「今日は何曜日?何日?」と質問する。
取りつくろって答える場合は認知症の疑いが濃厚。
認知症/1分間スクリーニング
1分間でにできるだけ多くの動物名を言ってもらう。
13以上の動物名が言えたら正常。未満なら認知症の疑い。
認知症の正しい理解と予防について【MediLink:Vol1】
NHK「ためしてガッテン」「きょうの健康」で話題!
認知症の権威 羽生春夫先生が解説している特別号です。
どうぞご活用ください。
【Contents】
①認知症の原因と症状
・認知症と老化による物忘れ・認知症の症状/中核症状と周辺症状
②アルツハイマー病
・軽度認知障害/脳のゴミの蓄積・アミロイドPET検査
③検査と診断
・認知症外来で行う検査/治験薬
④予防のための生活習慣
・高血圧、糖尿病などが認知症のリスク/運動、食事、睡眠など
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